やんちゃな子たち ページ11
D.C
いつものように学園長室で溜まっていた書類の処理をしていた時。私の耳が、ドタドタとこちらに走ってくる足音を聞きつける。
あぁ嫌だ。嫌な予感しかしない。どうか扉の前を通り過ぎてくれという願いも虚しく、こんこんと学園長室の扉がノックされた。
焦ったようなノック音だったので、居留守は使えないだろう。どうぞと返事をすれば、勢いよく扉が開かれた。
「学園長！クルーウェル先生とルイス先生が実験室爆発させました！」
入ってきたのは監督生くんとグリムくん。
えぇ、知っていました。なんとなく予想はしてましたよ。寧ろあの二人が揃っていて一週間ほど何の事件も無かったことを褒めるべきですね。
ズキズキと痛み始めた頭を押さえながら席を立つ。あぁ、なんだか胃も痛くなってきましたね。後でクルーウェル先生に調合してもらいましょう。
監督生くんとグリムくんにも転移魔法をかけ、実験室までひとっ飛び。あらまぁ、思ったより悲惨。学生時代より成長したんですね、悪い方に。
「……はぁぁぁぁぁ」
「……学園長、ファイト」
長い長いため息が出た。実験室の中に入りたくない。どうせあの二人が今回爆発した原因はなんだ、今度は何を入れたら成功するなんて話しているんです。私は知っている。
肩を落とした私の隣で監督生くんが拳を握る。少しだけ元気が出ました。
実験室の周りには野次馬のように生徒たちが集まってきている。今お昼でしょう。早く戻りなさい。
重たい足を引きずって実験室の扉を開ける。扉は割と頑丈な作りだったことが幸いし、壊れてはいなかった。がらがらとかなり大きめの音がしたにも関わらず、問題児コンビは昼食であろうサンドウィッチを食べながら会話を続けている。
「ふむ。この場合は爆発、か。……何がいけなかった？」
『そりゃ、書かれてるのを他ので代用したからっしょ。俺は止めたもんね』
「成る程な。混ぜる速度を一定にしたのもダメだった要因かもしれない」
『あー、それだ。思わぬ落とし穴』
がりがりと机の上に置いてあるノートに何やら書き込む二人。研究熱心で良いですねぇ、それで学園の実験室を壊さなければもっと良かったんですがねぇ。
私が入ってきたことに気付かない二人に、少し悪戯心が湧いた。指を一回振って、二人に小さな雷を落とす。ぱちっと軽い音がして、びくりと身体が跳ねた。
「痛っ！？っ、誰……げ、学園長」
『やっべ。パパ、ごめん！』
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あいらいん - なんでこれ公式じゃないんだろうって思うくらい好き (2023年4月4日 10時) (
レス) @page43 id: c168593882 (このIDを非表示/違反報告)
硝子ーtengitune.(プロフ) - このラジオに出れるなら私は最近泣いたの所に「プリ〇ュアで泣いた」って言いそう (2021年9月25日 20時) (レス) @page36 id: 04fcd4138c (このIDを非表示/違反報告)
チーズ鍋 - 碌無者さん» 完全な手違いですね……。消そうと思っていた方じゃない方を消してしまって……。ありがとうございます(ﾉД`) (2021年9月24日 7時) (レス) @page1 id: 067328da22 (このIDを非表示/違反報告)
碌無者(プロフ) - あんなに書いてらしたのに続編が消えていて……手違いでしょうか？ ご愁傷さまでございます。 (2021年9月24日 1時) (レス) @page50 id: 0a4b7a6801 (このIDを非表示/違反報告)
？？？ - 了解です！頑張ってください (2021年9月23日 22時) (レス) id: ae4d7ce9d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チーズ鍋 | 作成日時：2021年9月6日 22時
