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「それ、隼之介の誕生日の次の日だったっけ？」
「確かそうだった気がします」
「んん、そうか、そうだったか」
ケーキを食べる俺を横目に、Aさんが懐かしいなあと、感傷に浸っている。
俺らが東京移籍になって一度は関係にヒビが入ってしまったものの、色々あって今でもなんとか、この関係を続けられている。
多少は、この人の心を救うことができただろうか。
「……あのさ、隼之介。
私が初めて隼之介と会った時に言った言葉覚えとる？」
「なんでしたっけ、」
「……人生、変わるといいねって。変わって良かったな、ほんまに」
───俺が、一目惚れした時の言葉だ。
「……はい」
「……んまあ、まだ全然これからやと思うけどな。これからもーっと忙しくなると思うけど、頑張ってな。無理しすぎない程度に」
「それは貴方も、ですよ」
んー、そうやね、と頷く彼女は、壁にかけられているカレンダーをちらっと見た。そのカレンダーには、俺の誕生日と、その翌週に大きな丸印がされている。
「改めてお誕生日おめでとう、隼之介。これからもよろしくね」
そう言った、彼女の今の笑顔。
それは出会った時の作られた笑顔でもなく、
オーディションに落ち続けて無理矢理作った笑顔でもなく、
認められないという壁にぶつかった時の、辛うじて出された笑顔でもなく。
それはあまりに爽やかな、春風のような微笑みだった。
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出井さん、お誕生日おめでとうございます！
昔のことに関してまったくの無知なので情景描写があやふやになってしまっています 申し訳ないです
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春湊(プロフ) - まぽさん» お久しぶりです！早速読んでくださりありがとうございます🙇♀️🙇♀️ (3月3日 15時) (
レス) id: 1a4158699c (このIDを非表示/違反報告)
まぽ(プロフ) - お久しぶりです。夜分にコメント失礼します。出井さんの新作読めて嬉しいです☺️素敵なお話ありがとうございます！ (3月3日 1時) (レス) @page6 id: 3194fe305d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春湊 | 作成日時：2024年2月9日 0時
