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そんな感傷に浸っていると、しゅんちゃんが急に立ち上がった。ブランコが乱暴に揺れている。
刹那、私の視界は何かに包まれた。それと同時に来る暖かみと、覚えのある匂い。それだけで、しゅんちゃんに抱きしめられたんだと分かってしまった。
びっくりした。仲が良かったけれど流石にこういうことは無かったから。でもしゅんちゃんの暖かさが、なんだか心地よくて、私もしゅんちゃんの大きな体を抱きしめ返した。
誰にも見られてないといいな、と思う。
「やっぱ俺、Aが大好きや…！」
声色から彼が笑顔を咲かせていることがよく分かった。でもしゅんちゃん、それはどういう意味の"好き"なの？
「やっぱ俺、お前やないとあかん。前に付き合った子よりも、やっぱAが好き。大好きや」
「しゅんちゃん、それって、」
「……あ、あー。言ってしもた、勢いに任せて」
その言葉と共にしゅんちゃんから解放された。暗いのによく分かるほど、彼の顔は真っ赤だった。
彼は顔を抑えて、あーとか、うーとか良いながらも、ついに私と向き合って真っ直ぐな目を向けてきた。
「俺、Aと幼馴染っていう関係だけやなくて、もっと、近しい関係になりたい。だめかな？」
その言葉を私に告げたしゅんちゃんは、もう昔の可愛いしゅんちゃんじゃなくて、誰よりもかっこいい王子様のように見えた。
「……明日、一緒に写真撮ろうね」
「え！？なんやその返事！？」
「明日、返すから。返事」
「え、もう、なんなん……待たせるやん……」
「ほら、早く帰ろ。もう9時になっちゃうで」
私はしゅんちゃんにそう声をかけて、早足で柵の外側へと向かう。待ってよ〜と、後ろから声がする。
お願いだから、こんなに顔が熱いのも、こんなに頭の中がしゅんちゃんでいっぱいになっているのも、明日まではバレないでね。
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卒業の話二つ目 やっぱり学パロ好きです
リクエストくれた方、ありがとうございます どうかもう少しだけお待ちくださいませ……
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春湊(プロフ) - まぽさん» お久しぶりです！早速読んでくださりありがとうございます🙇♀️🙇♀️ (3月3日 15時) (
レス) id: 1a4158699c (このIDを非表示/違反報告)
まぽ(プロフ) - お久しぶりです。夜分にコメント失礼します。出井さんの新作読めて嬉しいです☺️素敵なお話ありがとうございます！ (3月3日 1時) (レス) @page6 id: 3194fe305d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春湊 | 作成日時：2024年2月9日 0時
