言いくるめたい 29 ページ31
ソファに体重を預ける形で座る椿ちゃん。
目は虚ろで、どこを見ているか分からない。
宮野「椿ちゃん。ごめんね、もう大丈夫だから」
私の大丈夫という単語が聞こえた瞬間、ぎり、と椿ちゃんは強く唇を噛む。
噛んだ唇は、数秒後には内出血で赤くなっていた。
椿「そんなの…無責任じゃないですか。本当に、大丈夫なんて保証は無いのに」
振り絞るように出てきた言葉は、今まで聞いてきた言葉より弱々しく、でも鋭さを持っていた。
宮野「確かに、そうだよね。大丈夫なんて保証は、これっぽっちも無い」
私も、その鋭さを持った言葉に、柔らかい声で言う。
宮野「でもね、椿ちゃん。今は、大丈夫だから。だって、今は椿ちゃんの目の前に私が居る。だから、大丈夫」
椿ちゃんは、目を大きく見開き、私の目を見る。
その見開いた大きな目から、涙が零れた。
椿「ッ…ごめんな、さい…私、先輩に酷いこと……」
宮野「うん、大丈夫。精神が錯乱してたら仕方ないよ。殴りかかってきた奴もいたから」
椿「え」
宮野「あ、中学の頃の話ね?まあ、殴り返して落ち着かせたけども」
私が話すと、椿ちゃんはふにゃり、と笑う。
椿「先輩らしいですね」
宮野「ふふ、でしょー?まあ、そのあと土下座大会が始まったんだよね」
殴ろうとしてごめん!、殴ってごめん!って土下座しまくってた。
それだけ。
椿「…落ち着きました、ありがとうございます」
宮野「それはよかった」
椿「あと、先輩」
宮野「ん?」
椿ちゃんは、一拍置いて、
椿「最近この小説ギャグ少なすぎません?」←
宮野「言ってやるな」←
_____
いや、どうしてもギャグをねじこみたかった。
あと2話、3話…もいらないかな?くらいで多分完結させます。
これ完結させたら新しいの出すで。
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チェシャ猫(プロフ) - お空の蒼い月さん» わざわざありがとうございます!忘れてしまったのなら思い出すまでです!!完結を迎えたこの作品を1から読み返すのみです!返信ありがとうございました!! (2019年1月12日 5時) (レス) id: 0582223455 (このIDを非表示/違反報告)
お空の蒼い月(プロフ) - チェシャ猫さん» ありがとうございます!エピローグの最後のは、言いくるめ 1にて『神』の存在が何度か出てきました。その神が、言いくるめの数値を上げて、力を与えていた、みたいな絶対に忘れ去られている謎伏線です。分かりにくくてホントごめんなさい… (2019年1月11日 23時) (レス) id: 147a83b23d (このIDを非表示/違反報告)
チェシャ猫(プロフ) - 完結おめでとうございます!お疲れ様でした!ところで、エピローグの最後の一文はどういう意味なんでしょうか……。察しが悪くて申し訳なのですが、教えて頂けると有難いです!m(_ _)m (2019年1月11日 22時) (レス) id: 0582223455 (このIDを非表示/違反報告)
お空の蒼い月(プロフ) - まいかさん» コメントありがとうございます!私としては「なんかテレビで見て使い勝手よさそうだから使ってみた」って感じだと思います。(特に何も考えてない人) (2018年11月28日 20時) (レス) id: 147a83b23d (このIDを非表示/違反報告)
まいか(プロフ) - 夢主政治家の使う善処使いやがった!それだけです (2018年11月28日 15時) (レス) id: 033696a261 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お空の蒼い月 | 作成日時:2018年10月2日 19時