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万理さんに送られながら家に帰ると、毎週金曜日のカレーの匂いが漂ってくる。
万理さんとはすぐそこの曲がり角で別れた。
おかえり、と3つの声に迎えられる。
お母さんとお父さんと怜。
3つ下の妹は、ポッキーを口に咥えながらリビングで課題をこなしている。
受かったというのに特に特別な対応が無いのはこの家ならではである。
なんとなく残念に思いながらも安心もする。
部屋に鞄を投げ出してシャワーを浴びてから寝巻きに着替えると一気に疲れが出てきた。
大学受験をするかと思いきや突然仕事につけてしまってあの好きなアイドルのすぐ近くに行けてしまうという事実。
信じ難い。
頰は昨日何度も抓った。
これから先なにがあるのだろう。
これから起こる事への不安もあれば楽しみにした未来もある。
だからって次の選択肢に迷っていても仕方がない。
1秒後にはもう次の選択肢は始まっている。
Aはひとつ大きなのびをすると、辛めのカレーの匂いにつられてリビングへと向かった。
またもう一方。
寮の食卓は新しいマネージャーの話で持ちきりだった。
もともと小鳥遊事務所があまり人を取らないのもあるだろう。
名前を聞かれた時は恥ずかしながらも聞くのを忘れていました、と答えた。
「マネージャーに似てるって本当ですか?」
陸くんが23とは思えない可愛らしさでナンを頬張りながら訪ねてくる。
陸くんはマネージャーに懐いてる…?のもあるのかもしれない。
「見た目じゃなくて性格というか雰囲気は、ね。なんかゆるっとしたような」
「oh, じゃあ仲良くなりやすそうな感じでオーケーですか?」
「なりやすそうな」
皆よりすこし赤いカレーの入っていた器にスプーンを置くとカタン、金属の音を立てた。
食卓にはナギくんと陸くんと僕の3人。
普段より少ない人数ではあるけども十分賑やかだ。
「そういえば、あの子達のグループ名、何になるんでしょうね。3人…………3人……」
ふと隣の陸くんがこの寮の下の階を窓から覗き込む。
明かりはまだついていて3人にも関わらず相変わらず賑やかである。
彼らはまぁ個性的ではあるが、なんだかんだで上手くやれそうな子達だ。
なんだか彼らを見ているとデビューする前の自分らを見ているようで少し面白い。
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ナナライ当日ですね!!!!!
逢坂壮五が歌って踊ってるだけで奇跡なのに逢坂壮五がこの地日本で歌って踊るとかナナライ終了後隕石落ちそう。
自宅待機勢だけども。
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夢叶(プロフ) - 座敷童子さん» いえいえ!確かに万さんの字は私も時々どっちか分からなくなっちゃっいます…笑 これからも楽しみにしています! (2018年7月3日 7時) (レス) id: c16be07b1a (このIDを非表示/違反報告)
座敷童子 - 夢叶さん» ああっコメントありがとうございます…!!嬉しくてスマホ投げました…。ひえっ…よく間違うので気をつけていたのですが間違えてた……。ご指摘ありがとうございます……。m(_ _)m 楽しみにしていただいて光栄です…! (2018年7月3日 1時) (レス) id: 6bce405e28 (このIDを非表示/違反報告)
夢叶(プロフ) - いつも更新、楽しみにしています!そーちゃん推しなので、本当にドキドキしながら読ませて頂いています! あの、4と5のところ、大神万里になってますが、正しくは大神万理だと思います(汗) これからも更新、頑張ってください!楽しみにしています(^^) (2018年6月30日 8時) (レス) id: c16be07b1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:座敷童子 | 作成日時:2018年6月13日 2時