【ｄ！】薬売り兼魔法使いです！【軍パロ】 (ページ5)

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平和な日常ページ5

不安とは裏腹にとんとん拍子に事は進んだ。
持ち合わせていた薬は高く売れ、薬草はいたるところに生えているため取り放題。

扱いに困っていた本も今では完璧に使いこなしている。
かなり便利でもう手放せない。

あれから火の魔法を連発していたら、読める文字が増え使える魔法の種類が増えた。
その中で重宝しているのがアナライズという魔法。
この魔法を使えばどんな未知の物でも人でも丸わかりなのだ。便利。

これはかなりのチートマジックなのでは？

……悪用はしないよう気を付けよう。

さて、今後のことを考えよう。
薬草を採集し調合してお金を稼ぐ、これが一番平和的で安定した収入が得られるだろう。

一つ問題を上げるとしたらその土地の薬草を取りつくす可能性があるということだ。
生態系を乱す恐れがあるため、避けなければならない。
定期的に移動すればいいだろう。旅行のようなもので苦ではない。むしろ今からワクワクしている。

しばらくは一人気ままな旅を楽しむことにしよう。

その日私は、魚が食べたかったのだ。

欲を言えば海の魚が良かったのだが生憎ここは森の中。
どんなに頑張っても川魚しか食べられないわけで。

釣り道具を持たずに川に来てしまった私は手づかみで魚の捕獲を試みてみた。

結果は、魚０匹。そして大人の男1人。

「魚、食べたかったなぁ・・・」

そういえば久しく秋刀魚食べてないなぁ、脂がたっぷり乗った秋刀魚。
焼くときからジュージュー煙が出るような秋刀魚ならなおよし。

「う、うぅ・・・」

こんがり焼けたら時間勝負よ。
冷めないうちに頬張って、口の中が火傷しそうになっちゃってね。
ふふ・・・また食べたいなぁ。海に行ったら食べられるかな。

「・・・ゲホっ！ゲホっ！・・・う、う・・・」

いかんいかん、現実逃避していた。
目の前の男の人を助けなければ。

幸いなことに処置はすぐに終わった。
一度身体を起こしてやったら咳きこみながら水を吐き出し意識を取り戻した。