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口を尖らせ、むくれたAが「本当に馬鹿」って呟いてから俺の前まで歩いて来た。
「ベクが好きなのはわたしでしょ？ 」
「うん、」
「じゃあもう、1人にしないでよ」
従来通り、強気の上から目線。
だけど俺を見上げるその目に涙をいっぱいためている。
なんでこんなに可愛く思うんだろ。
外側が最高なのは間違いない。だけど中身は最低なのに。
その細い体を抱き寄せて、俺がちゃんと俺としてきつくAを抱き締めた。
「いつから俺ってバレてた？ 」
俺の胸で鼻をすするAの髪を優しく撫でながら、聞いてみる。
料理作れって言われて、体調悪いふりした時か？
「えー、、、スーパー行く前。メモ帳に色々書き出した時」
「はっ！？ そんな前？ それなのにお前ギョンスギョンスって言ってたわけ？ 」
「ギョンスのフリしてるから乗ってあげたんでしょ。大体ギョンスがこんな馬鹿な事するわけないじゃん」
ぐ、
いや、でも良かった？
ギョンスの俺に、くっ付くAが いつも通り過ぎて腹立ってたからな。
全部俺って分かっててくっ付いてたんなら、まあ許せるか。うん。
抱き合ったまま、歩を進めソファにドサっと倒れ込む。
「していい？ 」
ずーっと我慢してた事。
首筋に唇がくっ付いた時、いや、、、それより前か。Aの手が俺の首に触れた時からヤバかった。
「ベクー……」
「ん？ 」
「そんな事する前に説明してくれる？ なんでギョンスの服着てギョンスの香水付けて現れたわけ？ で、ギョンスはどこ？ 」
俺の下でニッコリ笑う。
俺に笑いかけてくれるA、最高に可愛い。
最高、最高なんだけど、、、
目が笑ってねー……。
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作者名：もにか
| 作成日時：2017年1月14日 1時
