もっと！スキャンダラスな四角関係 ×4 (ページ19)

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ギョンスに会う約束の日は、あっという間に来てしまった。

窓に近寄ってくもったガラスを手でぬぐうと、雪がチラチラ舞っているのが見える。

「3月にも降るんだ……」

ブルっと寒さに震えた体は、一度出た筈のベッドの中へと逆戻り。

この3日間、ギョンスの事ばかり考えていた……なわけないでしょうおおおお、

この首の噛み跡を消す方法を必死に調べて、あったかタオルで血行を促す事に努めていた。

「やりすぎ、本当にやりすぎ。束縛とかじゃなく、絶対これ楽しんでるやつ」

むしろ、こんな体にした犯人の方の事ばっかり考えてたくらい。

痣になった色、そして小さなかさぶたは残ってるけど、歯型との判別は不可能。

体の赤いマークも、湯船の中でマッサージしまくって、ほぼ消えた。

体は完璧なのに、心はちっとも決まらない。

なんとか流す方向へ持っていくしかない。それに他にやるべき事がいっぱいある。

ベクに貰ったお金は必要物資を購入したせいで残り僅か。

だからギョンスをスーパーに連れてかなきゃ行けないし、
この間の話とは別に書いた新作も読ませたいし。

・

ほわぁーっと大きな欠伸。
どうせ夜まで来ないから、もうひと眠りしようと思ったのに玄関から人の気配。

は、早くない？まさか仕事行く前に返事だけ聞きに来たとか？

それは不味い……寝たふり、寝たふりしなきゃ！

ピクピク瞼が動いてしまう事は把握済みなので、腕の上に顔を置いてうつ伏せ寝にシフトチェンジ。

「まだ寝てる。帰ってきてからでいっか」でお願いします。ギョンスさん。