王様ゲーム5 ページ20
「ほんまにごめんな?」
ゆっくりとジェルくんの顔が近付いて唇が触れる直前、「はい、ころん目ぇつぶろーなー」というさとみくんの声が聞こえた。
唇が触れたのは、ほんのわずか一瞬で。
離れた瞬間、目をつぶっていたはずの彼と目が合ってしまった。
でも、すぐに目をそらされた。
彼は目をつぶってなかった。
「···っ」
なーくんside
ころちゃんは折紙ちゃんと折紙ちゃんにひたすら謝り続けているジェルくんを、見つめてた。
少しやり過ぎたかな···ぽりぽりと頭を掻く。
やめさせた方がいいのは分かるけど、このままオレ達が帰ったら折紙ちゃん、どうなっちゃうのかな。
それを心配すると、ころちゃんが落ち着かせてから帰る方がいいかな。
「悪いけど皆、帰ってくんない?」
「う、うん!帰るオレ!」
「帰りますか···」
これ以上起こらせたらマズいと感じたのか、るぅりーぬはせっせと帰る支度を始めてる。
「せやなぁ···」
ジェルくんは自分のしたことに責任を感じているのか、もう玄関に歩いていた。
オレはさとみくんと顔を見合わせた。
「(どうする?なーくん)」
「(折紙ちゃんどうなるかな?)」
「(そりゃあ、もう。オレ達が割り込める話じゃないね)」
「(そうだよね···)」
目と目でそんな会話を交わした。
「オレもさとみくんも帰るね」
「···ありがと」
少しでも折紙ちゃんに負担をかけないようにとオレはこう言った。
「折紙ちゃんは悪くないから、怒るならオレを怒ってね」
「なんもしないよ」
そんな風には感じなかったけど、為す術なく5人でとぼとぼ家路についた。
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次回、王様ゲーム編最終回です!
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もち - もちこさん、なるへそ (2021年3月16日 17時) (レス) id: 54667db88c (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - さやこさん» そう言ってもらえて光栄です!ありがとうございます!(´・ω・)(´_ _)♪ (2021年3月9日 7時) (レス) id: 4a0bfface2 (このIDを非表示/違反報告)
さやこ(プロフ) - あ…えぇ…最高ですねこの作品!! (2021年3月9日 7時) (レス) id: ae817f62ac (このIDを非表示/違反報告)
もちこ*暇人* - 向日葵さん» おん…わかりにくくてすまん (2021年3月8日 6時) (レス) id: 82c8b63b77 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - もちこ*暇人*さん» そういうことでしたかww (2021年3月7日 17時) (レス) id: 4a0bfface2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:向日葵 x他1人 | 作成日時:2021年2月21日 11時