三話 ページ4
やっとトミー先生に追いつき少し勢いが下がり、歩きのペースになった。
(別にこのぐらいじゃ息は上がらないけど……)
何か疲れた気がする。
そう思っていると
「そのミッションとは再生じゃ。生まれ変わらせることじゃ。」
とトミー先生が言った。
(再生?何をだろう?)
「蘇生術的な?転生とかゾンビ的なことっすか?」
茶髪くんは元気にそう問う。
それにトミー先生は
「当たらずとも遠からずじゃな。」
と答えた。
(再生、蘇生術、転生、ゾンビ?)
うーん。何か昔はあったが今はないものを再び蘇らせるのかな?
そして歩いていって着いたところは
「あ、ほれ。中へどうぞ。」
「うっす!」
────弓道場
私が待ち望んでいた弓道。
「すんげぇ!」
茶髪くんは声を上げていた。
(確かに……再生、使ってなかったにしては古さを感じられない。)
ん?使ってなかったってことは……。
去年までは弓道部なかったし、今年もトミー先生がミッションを受けなければ弓道部はもしかしてなかったの!?
「せっかく弓道場があるというのに、弓道部はしばらく部員が一人もおらんかった。
そこで校長先生がわしに風舞高校弓道部再生のミッションを下したという訳じゃ!」
そう言いながら風舞高等学校弓道場と書かれた木の看板を見せてくれた。
(へぇ、凄い。年季を感じる。)
「よぉし!俺、中学の武道の必修で中二の後期から弓道やってたんすよ!」
と茶髪くんが言った。
(中学の武道の必修で弓道がやれたのか。)
いいな、なんて思いながら話を聞いていると
「湊と静弥は二人とも弓道めっちゃ凄いんすよ!」
と茶髪くんは二人の肩を抱いてそう自慢げに言った。
「おぉ、経験者かね。」
「そぉっすよ!二人とも中学の時から弓道部っす。」
「なんでしっ……」
「ねぇ!君は!?弓道やったことある?」
黒髪くんが何か言いかけようとしたが茶髪くんが私に話を振ってきた。
「えっ、いや、あの。経験者ってわけじゃないんですけど……。一度弓を引いたことがあって、弓道やりたいな……とは思ってました。」
と少しつかえながらも素直に言うと
「なんと三人もいっぺんに経験者が見つかるとは!この子の他にも入部希望の女子もおるという話じゃし、うむ。クリアしたも同然!」
とトミー先生が喜んでいると
「待ってください。」
.
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作者名:chatnoir-黒猫- | 作成日時:2018年12月4日 1時