気づけばトリコ【檜山光成】 (ページ9)

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檜山side

2階の窓から渡り廊下を眺めると

そこには彼女の姿があった。

少し足を早めて渡り廊下へ向かった。

渡り廊下に着くなり

檜「桜庭さん大丈夫？」

なんて声を掛けてみた。彼女は少し困った様子で

『あ、えーっと、檜山、さん？』

俺は話すのが得意じゃないから何か会話をしないとと思って

檜「タメでも大丈夫？」

なんてきっかけを作ってみた。

『どうぞ。私は敬語の方が楽ですけど、』

なんて想定外の回答されるから少しびっくりしたけど

檜「なら俺はタメ使わせてもらうね」

少し沈黙の時間が流れて

その間に俺はみんなが気になってたこと、今じゃなくてもいいって分かってたけど何故か急に気になった

檜「答えたくなければ全然良いんだけど、湧と知り合いやんだって？」

かなり失礼な人だって分かっていたけど

不必要にも彼女のことが知りたくなってしまった。

『確かに一緒でしたけど今の私には関係ないことなので』

地雷を踏んでしまったのか、知られたくなかったことを

聞いてしまい一瞬の罪悪感に陥った

ただ顔を上げると彼女は悲しそうな顔をしてその場を去ろうとしていた

どんな情が働いたのかは分からないけど

まだ彼女と話していたくて、つい

檜「あのさ、桜庭さん」