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次の日も、そのまた次の日も、彼女は全く同じ場所で黄昏ていた。
所謂ちょっとした世間ずれな面を持つ彼女は、一風変わった話を沢山してくれた。
道端によく生えている草の名前、よくこの辺りで見かける虫達、漂う雲の行く末。
知ってはいても知識の肥やしとなっていたそれらが、彼女の話術により甦る。
加えて変貌のなさと時期的な問題から、まさか本当に幽霊が現世に戻ってきたのではないかという考えが頭を過ったりもした。
だが、霊と仮定するには、彼女はあまりにもくっきりしているのだ。
あくまでも現世の、だけど今にもこの水面に溶けて消えてしまいそうな儚い人。
そんな彼女と過ごして、川辺で日中を過ごす生活が一週間に到達しようとしていた。
「もう夏も終わりですね。なんだか名残惜しいとは思いませんか」
「まだ暑さは続きますし、夏に明確な終わりはないんじゃないですか？」
「それもそうですね。では一年中夏だと言っても宜しいですかね？」
「それは……日本には四季がありますから矛盾するんじゃ？」
夏の終わりを惜しむような、少し哀愁を漂わせる新しい雰囲気の彼女。
結局、名前も何も聞けず仕舞い。
でも、聞いて後悔しそうな自分が何処かに居たから。
どこか無虚な彼女がいとおしいと、そう頭の片隅で認識していたから。
情けない自分を無理矢理正当化して、汗を拭う彼女の行動一つ一つに見惚れる。
そういえば、今週はずっと快晴だったな。
「今週はよく晴れましたよね」
「ええ、個人的にこの一週間は良かったです……雨が降ったら、川辺は危ないですから」
草を踏む音、徐に立ち上がった彼女はサンダルを脱ぎ捨て浅瀬に踝を浸ける。
あ、涼しそうだな……なんて呑気に眺めていたのもつかの間。
そのまま足取りを止めず、ワンピースの裾を、結い髪の先端を、そのまま腰の部分まで流水に浸している。
危機感、そのまま直感に従い身体を動かす。
スニーカーが重くなるのも形振り構わず、水飛沫をあげて細身の彼女の腕に手を伸ばす。
「危なっ……!!」
「＿＿わっ!?」
何か口を開きかけた彼女と一緒に、後ろ体重。
世界は上へと反転し、空を仰ぎながら全身が冷たさに覆われる。
川底へ、僕を下敷きに転倒したと理解したのは事故の少し後。
水がクッションとなったのか幸い自身への痛みもなく、彼女に外傷も見受けられない。
「……わ、びしょ濡れだぁ」
「見事に濡れましたね、お互い」
無言、後二つの笑い声。
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やまうみ。 - 山さん» ありがとうございます！許可とらなくても良いんですか...？やっちゃいますよ...？山様も、僕の作品で書きたいものがあればどうぞどうぞ(無いと思うけど) 注意書しておきます、ありがとうございます！これからも続く限りずっと応援と尊敬と敬愛を忘れません！ (2019年10月22日 10時) (
レス) id: e8e6962fde (このIDを非表示/違反報告)
山(プロフ) - やまうみ。さん» 全然大丈夫ですよ、寧ろ許可なんて貰わなくてもどんどんインスパイアして貰えば…… 注意して欲しいこと……は、そうですね。万が一読者様に『パクりなんですか？』と聞かれたら事情説明がややこしそうな気も……その作品の中で注意書きは書いた方がいいですかね？ (2019年10月22日 9時) (レス) id: c5ddeb2343 (このIDを非表示/違反報告)
山(プロフ) - echoeighter8さん» 了解しました！他の作品も急ぎ足で書きますのでお楽しみに…… (2019年10月22日 9時) (レス) id: c5ddeb2343 (このIDを非表示/違反報告)
やまうみ。 - 「時間制限賃貸彼氏」という作品をお相手と所々を改変して書かせていただいてもよろしいでしょうか。いや、ダメだったら全然断っても良いんです！この間のは拒否権がない感じになってしまったので。良いかダメか、注意してほしいことなど教えてください！ (2019年10月22日 8時) (レス) id: e8e6962fde (このIDを非表示/違反報告)
echoeighter8(プロフ) - 山さん» 続編書いていただけるなら全然待ちます！ (2019年10月21日 13時) (レス) id: a38f594748 (このIDを非表示/違反報告)
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