Trial Lover 〜お気に召しました？〜１

交差する想い ページ44

「マサイ、本当にありがとう」




「俺がプレゼントしたかっただけだし気にすんな」




Aはふと気になった事を聞く




「これ···いつ買ったの？」




殆ど毎日私と会っていて




それ以外の時間はグループへの時間として振り分けているマサイ




買いに行く時間·····あった？




「んー？昨日だよ。編集する時間を後に回して取材後にお店が開いてる時間に間に合うよう行ってきた」




活動を後にしてまで自分の為に時間を作りプレゼントを買いに行っていたと知りAは嬉しさと共に不安にもなった




活動の妨げにはならないようにと思っていたのに




「ごめんね。編集作業あったのに私の為に時間使わせちゃって···」




「俺が自分で決めてやった事だからAのせいじゃねぇし。それに選んでる時とか結構楽しかったしさ」




店員さんには




「嬉しそうなお顔をされてますね」って遠回しに、ニヤけてるの指摘されたし




自覚ある位ニヤついてたもんな




そんな自分の行動に苦笑いしつつマサイは紙袋を受け取ると上機嫌で帰宅してAに渡すのを楽しみにしていた




「今日はそれ着けて行けよ。男避けになりそうだし」




そういう意味も含まれてるのね。




「うん。本当にこれ綺麗だね。嬉しいよ」




ニコニコと鏡を見て幸せそうに笑うA




その顔を見てA以上に俺の方が嬉しくなってるのはナイショ




「そろそろ時間だし一緒に行こう」




２人は家を出て目的地へと向かう




お店に着くと既に数名が到着していて




マサイや他の人達と集まるまで話をしていると



「お疲れ様」



タケルが数名で現れ




「マサイ、久しぶりだな」



「あぁ。そうだな」



マサイは素っ気なく答える



Aは無意識にマサイの後ろに隠れるように立ち




マサイもAを庇うように立っていた




「マサイさんー！」



夏希がグループのメンバーと共にマサイへと近づいてくる




「マサイさん、今日はうちらと一緒に座りましょうよ〜夏希との事も話したいですし」




マサイは囲まれ困ったような顔をしている




夏希がチラッとAを見る視線は冷たくて




その視線に耐えれずそっとマサイの側を離れた




少しするとシルク達も到着し




「A〜今日は飲ませるから付き合えよ」




シルクは楽しそうに笑い




「はいはい。付き合ってあげるよ」




シルク達と笑い合いながらAの視線は囲まれて話し続けるマサイを追っていた

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