余韻 ページ34
「楽しかった?」
帰りの車でマサイはAに尋ねる
「最高だったよ。あんなに綺麗な夜景が見れるなんて思わなかった。また行ってみたいな」
「そうだな。また一緒に見に行こう」
大通りを走りながらマサイは話し出す
「そう言えば練習って明後日だったっけ?」
秋に行われる事務所の大運動会
本番前に体育館を貸し切り練習をしようと同期が言い出し
行ける人は集まる事になっていた
「うん、私は行くけどマサイは?」
「シルクがみんなで行こうって行ってたから俺達は全員行くよ」
「じゃあ次は明後日会えるね」
明日はAは撮影で、マサイは取材と編集が重なりお互いに会える時間が作れなかった
「淋しくなってもそいつがいるから安心だな」
Aの膝に抱かれているぬいぐるみ
「マサイの代わりに一緒に寝ようかな」
そう言ってぬいぐるみを撫でる
Aを無事に送り届け自宅へ戻ったマサイ
昨日の夜からAとずっと一緒で
そのせいなのか
いつもは感じない静寂の空間が淋しさを増して
「チク、Aは帰ったぞ」
マサイの後ろからAが来ると思っていたのかチクワは玄関を眺めている
「お前も淋しいのか。だよな」
日を追うごとにAが自分の生活に入り込み
心のスペースを侵食して
少しずつその存在を大きくしている
寝室へ行きベッドへ横たわる
ベッドにはAの匂いが残っていて
その香りに安心感を感じたマサイ
自然と口元が緩む
その夜マサイはAの香りを感じながら眠りについた
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
翌日、互いにLINEでやり取りをしながら1日を過ごし
夜になるとマサイからAへと電話をした
「明日練習で怪我とかするなよ」
「マサイもね。運動苦手なんだから」
電話越しの声を聞いて癒やされる自分に苦笑いしつつ
「じゃあまた明日な」
「うん、ゆっくり寝てね。大好きだよマサイ」
その言葉にマサイはニヤけて
「もう一回言って」
なんて言ってみる
珍しいマサイの発言に驚きつつAは
「マサイ、大好き」
「うん、じゃあおやすみ」
そう言って電話を切る
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JADE(プロフ) - 鰤塩度@掛け持ち野郎さん» ありがとうございます🥰ちょこちょこ更新ですが頑張ります😆 (2022年10月15日 16時) (レス) id: 71c576afd7 (このIDを非表示/違反報告)
鰤塩度@掛け持ち野郎(プロフ) - 何度読んでもキュンときますね・・・!めっちゃ好きです♡体調に気をつけてくださいね〜!応援してますよ!!! (2022年10月15日 10時) (レス) @page42 id: 06723de847 (このIDを非表示/違反報告)
JADE(プロフ) - 図書館浸りの青月@カメカメサワーズ更新さん» コメありがとうございます☺️嬉しいお言葉ありがとうございます😭執筆の励みになります☺️今後ものんびり更新していきますので楽しんで頂けたらと思います🥰 (2022年10月10日 21時) (レス) id: 71c576afd7 (このIDを非表示/違反報告)
図書館浸りの青月@カメカメサワーズ更新(プロフ) - コメント失礼致します。とてもドストライクな物語で、お気に入り登録させて頂きました💕 ストーリーもキャラも設定も良く、読み進める度ドキドキワクワクでした...! 続きとても楽しみにしております! (2022年10月10日 20時) (レス) id: ae8919c11c (このIDを非表示/違反報告)
JADE(プロフ) - 鰤塩度@掛け持ち野郎さん» コメありがとうございます😭めちゃくちゃ嬉しいです😊今後ものんびり更新してきますので読んで楽しんで頂けたらと思います🥰 (2022年10月10日 19時) (レス) id: 71c576afd7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:JADE | 作成日時:2022年10月5日 0時