Trial Lover 〜お気に召しました？〜１

安心ライフ ページ28

「さっぱりした〜」




ニコニコとリビングへ戻ってきたマサイ




振り向くと上半身は裸のままで




「なっ!!服着てよー！！」




目のやり場に困るAを見て笑う




「だって暑いし？」



悪びれる様子もなくそのままソファーに座る




「着なきゃ本当帰るからね？目のやり場に困るでしょうが!!」



帰られては困る




マサイは仕方なくTシャツを着る




「全く。すぐ人をからかうんだから」




「反応が面白くてつい。···目の保養になったか？」



ケラケラと笑うマサイ




「うん、まぁ···。って何言わせんのよ！」




「これ以上からかうといじけそうだからやめとくよ。A、こっちおいで」




自分の隣にAを呼び寄せる




Aが隣に移動するとマサイは手を繋いだ




「本当来てくれてありがとな。俺の事心配して来てくれてめちゃくちゃ嬉しかった」




「どういたしまして。すっぴんで会う羽目になるとか罰ゲームだけどね」




「すっぴんって言ってもあんまり変わんねぇーじゃん。可愛いと思うぞ俺は」




···ちょっと眉毛ないけどな。




でも言わないでいてあげる俺って優しくない？




そんな自画自賛をしていると




「私ソファーで寝るからマサイはちゃんと寝室で寝てね？」




「いや、来てもらってソファーっていうのは。俺がソファーで寝るからA、俺のベッド使えよ」




さすがに彼女をソファーにって訳にはいかねぇよ




押し問答が暫く続き




「わかった。仕方ねぇ、俺のベッドで一緒に寝るぞ。うん。平和的解決が出来る俺って凄ーい」




「お互い頑固だから譲らないしね···もうそれでいいよ」




Aは諦めてベッドで眠る事にした




「よ〜し、じゃあ寝るか」



時刻は間もなく午前２時前




「丑三つ刻だね·····」



Aがボソッと呟く




「なんで心霊スポットの怖さが薄れた頃にそう言う事言うかな···寝れなくなるだろうが」




泣かされたんだもん。



こっそり仕返しをしたってバチは当たらないでしょ




スタスタと寝室へ向かうAを追いかけ服を掴むマサイ




「伸びるから。何？怖いの？」




「怖くねぇし!!」



部屋へ入るとAはさっさとベッドに上がる




ベッドからはマサイの匂いがして



幸せな気分に満たされる




マサイもベッドへと上がり無言でAにくっ付く




「ごめん、怖がらせすぎたね」



苦笑いしながら謝るA

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