Trial Lover 〜お気に召しました？〜１

妄想は膨らむばかり ページ24

「約束ね？好きな人とディズニーランドとかリア充でしかないわ。これで私もリア充の仲間入りですな」




「ディズニー行くだけでリア充になんのかよ」




マサイは呆れたように笑いながら次はAのやりたい事BEST１０を見る




「何々···プリクラを撮る···一緒に料理·····なるほど。···俺の誕生日を祝う·····」




1位の項目を見てマサイが止まる




【もう一回告白する】




「これどういう意味？」




「トライアルが終わってマサイが継続を望んでくれたらもう一回告白し直すの。あの日、急に告白しちゃったし···後半はゴリ押ししてお試しにしてもらったからさ。告白し直して私がどれだけマサイを好きなのか改めてちゃんと伝えようかなって」




Aはマサイからスマホを受け取り画面を見つめる



「そっか···」




「ほぼ毎日マサイの側にいられて幸せなんだけど怖くもなるんだよね。駄目だった時、キッパリ諦めなきゃいけないし。前みたいに友達に戻れるのかも不安。自分から言い出したのにね」




苦笑いしながら画面を閉じる




「そんな弱気になってどうすんだ。Aらしくない。惚れさせるって決めたならやりきれよ」




マサイの言葉にAは笑う




「だよね。今から失敗した時の事ばかり考えてちゃ駄目だよね。トライアル終了時にはマサイの方が私にべた惚れで溺愛して『俺、お前がいなきゃ生きてけない···』ってなってるかも知れないし」




「そこまでポジティブになれとは言ってないけどな。···溺愛ねぇ···して欲しい？」




「うん。マサイ好みの美人さんがマサイに言い寄っても、私以外は興味ないってなる位にね」




その言葉にマサイはふと思い出す



この２週間を過ごし、いつもなら綺麗な美人さんを見ると目の保養と言わんばかりにチラ見したりしていたのだが·····




数日前から美人さんが視界に入っても何も思わなくて



疲れてるのかな···なんて思っていたが昨日撮影で借りたスタジオのスタッフさんがこれまた美人さんで。



シルクもあの人綺麗だなぁ〜。なんて呟いてさ




しかし、いつもの俺なら賛同していたであろう美人センサーがピクリともしなかった




なのに、ここ数日は隣で笑うAを見る度に可愛いなぁ···なんて今までになかったセンサーが発動した訳で。




可愛いカワウソに反応するセンサーでも搭載したのかな俺。




見続けてるとメーター振り切れそうになってるし。

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