Trial Lover 〜お気に召しました？〜１

申告制 ページ14

Aは緊張も相まってやっとマサイから離れ




「おっ、もう満足したか？」




クスクスと笑いながらマサイは伸びをしている




「いや、抱きしめ返されるのは想定外だったから···心臓2発位撃たれた衝撃だったね」




「例えが独特だな」




笑うマサイにAは質問をする




「なんで急に抱きしめたの？」




「えぇー？···なんとなく？」




なんとなくの軽いノリで抱き締められてたらこっちの身が持たない·····




彼氏彼女ではあるけれど。




抱き着いて意地でも離れなかった私が言える立場ではないけれど。




「マサイ··今度から抱き締める時は申告制にして」




「やだよ。面倒くさい」



ですよねー·····。




「今日はどこか行きたい所あるの？あるなら連れてくぞ？」




この３日間で、マサイとデートに行きたい場所BEST１０をリサーチしていたA




でもマサイもゆっくりしたいだろう···



「お家デートでもいい？部屋でくっついて映画観たりとかカップルみたいに過ごすのはどう？」




「俺は別にいいけど。本当に出掛けなくていいのか？」




Aが気を使ってるんじゃないかと勘ぐるマサイ




「うん、あんまり外に行き過ぎても人目についちゃうしね」




Aの言葉にマサイはそれ以上は何も言わなかった

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「ごちそうさまでした〜」




お腹の空いた２人はデリバリーサービスを使い少し早い夕食を済ませた




「今度は２人で何か料理作るのもありかもな」




マサイは器を片しながら話す




「私····目玉焼き焼くのだけはめっちゃ上手いよ？」




そう、Aは料理が苦手なのだ




「俺でも焼けるわ!!別に料理上手な彼女を求めてないから良いけど。出来る方が作ればいいんだし」




「何か作って欲しい料理あるの？」




ふと聞いてみた




「うーん。ド定番の肉じゃがとかは食ってみたいかも」




Aは少し考えると




「····モトキの所で修行してくるから1ヶ月位、待ってもらっていいかな」




真顔で答えるAに吹き出すマサイ




「1ヶ月もかかんのかよ。まぁ期待せず待ってるよ」




モトキに教われば多分作れるはず·····



後でモトキにLINEしとこ。




「飯も食ったし映画観るか？」




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