人を信じるという事 ページ3
暫く待ってみたが
「返事は誰からも来てませんね···」
朱里が呟く
「FBはもうやってない人も多いから見てもないのかもですね。本人からならともかく拓真さんを探しているからって送ったから警戒されてるのかも···」
こんな事をした事がないAは文章も考えながら送ったが警戒されてしまったのかと不安になり
「まだ、全員に送り終えてないですし１人でも反応してくれたらいいのですが···」
「もしかしたら数日して返事が来るかも知れないですし焦っちゃ駄目ですよね。今日はこの辺にして連絡を待ちましょう」
Aはソファーから立ち上がり冷蔵庫を開けに行く
「朱里さん、食べれない物とかありますか？」
晩御飯を作ろうとするAに
「あの···良かったら何か作りましょうか？お世話になってるのに何もお役に立ててないのでせめて何かやらせてください」
朱里の気分も紛れるだろう
そう考えAは
「じゃあお願いしてもいいですか？食材は何を使っても構いませんので」
そう言うと朱里は少しだけ嬉しそうに微笑み
「はい。じゃあキッチンをお借りしますね」
そう言って準備を始めた
「その間にスタッフハウスに行ってくるので。すぐ戻りますね」
出ていこうとするAに
「あの···私が何かするとか疑わないんですか？私を１人にするって···警戒心持たないんですか？」
朱里は自分だけを置いて部屋を出ようとするAを信じられない表情で見つめ
「何かやったり盗んだりするつもりならスタッフハウスの時点でもうやってるでしょ。そういうつもりなんて無い事くらい私でも分かりますよ。じゃあ行ってきます。万が一誰か来ても開けちゃ駄目ですからね？ここがバレてないとも限らないですから」
そう言って出ていくAの背中を朱里は黙ったまま見つめていた
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「お疲れ様〜」
「お疲れー」
編集中の和樹がスマホを見ながら答える
「今日はごめんね。ここを借りちゃって」
「構わないよ。元々Aの家でもあるんだし。モトキさんの元カノは？」
「家に居るよ。今はご飯作ってくれてる」
Aの答えにスマホを操作しながら
「よく彼氏の元カノといれるね。俺なら無理だわ」
呆れたように話す和樹に
「今回は状況が状況だからね。仕方ないよ」
そう言って困ったように笑うA
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作者名：JADE | 作成日時：2023年2月21日 19時
