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叶わないとこの恋を捨てるなら ページ36

友達と別れ



駅前に向かい歩くA



マサイの迎えを何度も断ったが



「連絡しなかったら2度と飯を食いに連れて行かない」



そう言われ



ただのスタッフの自分にもこんなに優しいのだから



彼女になる人はもっと甘やかされて大切にされるんだろうな



羨ましいな···そんな事を考える



叶わないこの恋をいつか捨てる時が来るのか



想う事に疲れる時が来るのか



見えない未来を想像して溜息ばかりついていて



-♪-



【駅前にいる】



マサイのLINEを見て車を探す



マサイの車を見付け進むAの足取りはほろ酔いで



「強制連行に来ましたね。何度も悪いからって断ったのに」



赤らめた顔で助手席へ乗り込む



「素直に言う事聞くんだな。諦めろ」



そう笑い車を発進させながらマサイが話し掛ける



「結構飲んだのか?」



「そんなに飲んでませんよ···多分」



絶対飲んでるな



「泥酔一歩手前じゃねぇか」



「だってマサイさんが来るって分かってたから·····結構飲んでも大丈夫かなぁ···なんて。自分で帰る時はここまで飲みませんよ。そこまで無防備な事はしません」



迎えに行って送るだけ



それだけの時間でも会いたくて



「明日はオフだから気も緩んだんだろ。どっか行くのか?」



「んー···明日は···何だったっけ?」



酔っ払いにまともな事を聞いても意味がなかった



「そうだった···明日はデートに行きます」



「···それ聞いてねぇけど」



Aの言葉にマサイは狼狽え



「なーんてそんな訳ないでしょ。冗談ですよ。普段マサイさんと居て彼氏作る時間を取られてますからね。一蓮托生システムってやつで」



大笑いしながら1人テンションの高いA



「ムカつく···俺に冗談かますとかいい度胸してんな」



会話しながら暫く走っていると助手席からは寝息が聞こえ



「本当無防備過ぎて心配になるわ···やっぱり迎えに行って正解かも」



そんな独り言を呟きながらAの家の前に着き



助手席側に周りAを起こす



「おい、起きろ」



無言で起き上がり車を降りたAだが危なげで



「鍵出せ。部屋まで送るから」



鍵を預かりマンションへと向かう



身体を支えながら歩きエレベーターへ乗り込む



マサイに抱き着くように持たれるA



無防備で心配になるが酔って抱きつくAの体温を感じられる


それが幸せだった

抱きしめて強くkissをして感じたい→←何もいらないあなたに触れたい



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作者名:JADE | 作成日時:2023年1月16日 22時

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