醜い感情を曝け出したくない ページ15
モトキはサイドの明かりをつけ
「誰かと電話で話してた声が聞こえてきた。内容は聞こえなかったけど」
そう言ってAの目元に触れる
「なんで独りで泣く？」
ぼんやりとした明かりに照らされたモトキの瞳はAを捉え
「····」
モトキから目線を逸らし俯く
「俺からは何も聞かない。ただ···独りで泣くのはやめて。一緒に居てもAが遠く感じる」
そう言うとモトキはAを腕の中へと抱き寄せ
「明日早いんだろ？もう眠ろう」
何も聞かずただ抱きしめてくれるモトキに罪悪感は募り
モトキが自分が誰と電話していたのか気付いている
そう思ったAは耐えきれず言わないようにしていた事を話し出す
「···モトキは·····私が誰に抱かれたのか聞かないんだね」
あの日、その事実を話した時もそれからもモトキはその事には触れなかった
「···気にしない事にしてる。自分にそう言い聞かせてるんだ。だって俺がそれを気にして心に抱えたらAはずっと罪悪感に苦しむだろ？」
モトキはきっとあの時一緒に居たスタッフの男性がその相手だろうと察しはついていた
明日職場に戻るAがその男性と会う事になるだろうともわかっていて
複雑な気持ちをずっと押し殺していた
優しい嘘をつき続けてあげたかったのに
「どう足掻いても事実は消せない。···少しすればAはこっちに戻ってくる。そう思って気を紛らわせてるよ。気にならないって言えば嘘になるしね。今はAが側にいる。それだけで充分幸せだって言わなかった？」
Aは黙ったままモトキの話しに耳を傾け
「分かった···もうこの話はしないようにする」
「それでいいよ。Aが苦しむ姿も見たくないけど、それよりも独りで泣いてる姿を見る方が辛いから。どんな理由でも俺に隠れて泣かないで」
モトキの言葉が心に染み渡り
止まった涙がまた頬を濡らす
「大丈夫···何があったって嫌いになんかならないから。それにAが側にいないと、俺がまた魔王に戻っちゃうぞ。それでもいいの？」
そう笑って空気を和ませるモトキ
「それは困るかな。またナメクジを見るような目で見ないでね」
Aも涙を拭い笑顔を見せた
２人は手を繋ぎ
そっと微笑み見つめ合う
「···愛してる」
「俺も···」
互いにそう呟き眠りについた
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G2Snc(プロフ) - お待ちしております🥺💖 (2023年1月7日 22時) (
レス) id: a3c85a924e (このIDを非表示/違反報告)
JADE(プロフ) - G2Sncさん» ありがとうございます☺️近日公開予定です😆 (2023年1月7日 21時) (レス) @page49 id: 71c576afd7 (このIDを非表示/違反報告)
G2Snc(プロフ) - season4、楽しみに待ってます🥺💞 (2023年1月7日 19時) (レス) @page49 id: a3c85a924e (このIDを非表示/違反報告)
JADE(プロフ) - G2Sncさん» 気に入って頂けて嬉しいです🥰ゆるゆると更新してきます〜☺️ (2022年12月20日 23時) (レス) id: 71c576afd7 (このIDを非表示/違反報告)
G2Snc(プロフ) - 魔王シリーズ大好きです！！！！！！ありがとうございます😢💗 (2022年12月20日 23時) (レス) id: 6461124838 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：JADE | 作成日時：2022年12月18日 19時
