断ち切れれば幸ある未来 ページ5
撮影が終わりモトキは早々に家に戻り
Aも機材を片付け鞄を持つとモトキの家へと向かった
「入って」
疲れた顔のモトキが玄関まで出迎えてくれて
「ちゃんと···寝れてる？」
モトキの顔を見てAは辛そうな顔をする
「Aこそ···ちゃんと寝ないと。顔色が悪いのはお互い様だけどさ···」
そう言ってソファーに座るモトキ
Aは少し離れた場所へ座った
朱里とやり直すなら今までのように側には居られないからと···
「···隣に座ってくれない？いつもみたいに」
そう言われAは遠慮気味にモトキの隣に座る
溜息をつきモトキはAを見つめた
「こんな事になって···ごめん···返事も出来ないままだし····」
「私の事はいいから。私よりモトキの方が心配だよ····」
そう言うAの顔は悲しげで
「A···俺さ、Aとならやり直せるって···悩んで悩んで···やっと決めてたんだ。だけど···」
過去形の言い方にAは
「言わなくていい···」
叶わなかった未来の話をされても辛いだけ
「本当にごめん···朱里とはやり直せないけど子どもの事は···責任があるから····。朱里達に家を借りて。一緒には暮らさないけど子どもが眠る夜以外はそこで過ごす事にした···父親として責任を果たすことにしたんだ」
そう話すモトキの顔はどこか諦めたような表情で
自分の幸せを放棄するかのように···
「そっか···子どもには父親が必要···だもんね」
Aは脳裏に居なくなった父を思い出していた
母とは違う温かさやぬくもり
母とは違う生き方を教えてくれた
「そうしなきゃって···決めたけど···俺は·····」
モトキの続く言葉をAは遮った
「言わないで！もう···終わったから。私はただの···スタッフに戻るからさ、モトキも···そうしてよ」
Aの意志にモトキもそれ以上何も言えず
「···わかった。···あのさ、これ···受け取って欲しい。Aの為に買った物だから···」
Aはモトキから紙袋を受け取り中の箱を取り出す
箱の中にはピアスが入っていて
「この宝石はアンモライトって言うんだ。いらないなら捨てていいから···」
「···受け取るよ。ありがとう···」
Aは受け取ると立ち上がり
「じゃあ···次に会う時は···出会った頃のように戻ろう」
そう呟いてAは出て行った
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JADE(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます☺️更新頑張っていきます〜🥰 (2022年12月9日 6時) (
レス) id: 71c576afd7 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - すごくいい話で楽しみでしかたないです。 (2022年12月8日 23時) (レス) @page40 id: b1ddaf8c9c (このIDを非表示/違反報告)
JADE(プロフ) - みーさん» 楽しんで頂けて嬉しいです☺️ちまちま更新頑張ります😆 (2022年12月8日 3時) (レス) id: 71c576afd7 (このIDを非表示/違反報告)
みー - 続きが気になりすぎて…。2人にとって良い結果になるように祈ってます😭 (2022年12月7日 21時) (レス) id: 034e810e2c (このIDを非表示/違反報告)
JADE(プロフ) - まみさん» コメントありがとうございます☺️楽しんで頂けて嬉しいです😆また更新頑張ってきます😊 (2022年12月5日 19時) (レス) id: 71c576afd7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：JADE | 作成日時：2022年11月28日 0時
