私を成した罪 ページ38
「A·····？」
玄関から声が聞こえ
「なんで開いてんの？···入るぞ？」
ゆっくりとヒロが部屋に入り
「お前何してんだよ。凄い音が聞こえて来てみたら玄関の鍵は開いてるし····って、この部屋何があったんだよ···」
下の階に住むヒロは激しい物音に気付き様子を見に来ていた
「···出てって」
様子のおかしいAにヒロは
「···何があった？」
座り込んだまま動かないAの前に屈み話しかける
「··········」
何も話さないAにヒロは周りを見渡し
物が散乱し、隅には割れたグラスの破片も飛び散っていて
「なぁ···ここグラスの破片も飛び散ってるし危ないからちょっと移動しよう？立てるか？」
刺激しないようAに声をかけ立たせる
隣の部屋へ連れて行くとAをソファーに座らせた
ヒロも隣に座りAを見つめる
「何があったんだ？」
「···モトキに·····会った」
その言葉にヒロは驚いた
会えないと言っていたハズなのに
そしてモトキと会った直後こうなったと思われるA
「····半年以上経って···やっと···会えなくても···幸せでいてくれればいいって···元気でいてくれればそれでいいって思えるようになってたのに···」
自身を抱き締めるように腕の力を込め震えるAをヒロはそっと包み込むように抱き締めた
「泣きたいなら泣けばいい。独りで泣けないなら俺が付き合ってやるから」
そう言ってAの背中を優しくさするヒロ
「モトキを忘れたい···でも忘れたくないよ····」
心を抉られるような悲痛な声にヒロは胸を痛め
「俺がここにいる。独りにしないから」
抱きしてめ欲しかった人の腕を振り払い
ただ逃げた·····
心がもう耐えきれないと悲鳴をあげていたから
「····消えちゃいたい·····」
そんな弱音を吐くAを見たのは初めてで
「馬鹿な事を言うんじゃねぇ」
「辛い···痛くて苦しい·····もう嫌だ」
Aの呼吸は荒くなり感情が昂ぶっていて
「モトキも私もお互いに失ったのに·····なんであの人は何も失ってないの？なんで２人だけが苦しまなきゃいけないの？」
ヒロにはAが朱里を指して言っている言葉だとわからず
それでもAを興奮させないよう宥めるように話した
「そうだな。辛いよな。全部吐き出せ·····」
背中をさする手を強め安心させようとした
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JADE(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます☺️更新頑張っていきます〜🥰 (2022年12月9日 6時) (
レス) id: 71c576afd7 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - すごくいい話で楽しみでしかたないです。 (2022年12月8日 23時) (レス) @page40 id: b1ddaf8c9c (このIDを非表示/違反報告)
JADE(プロフ) - みーさん» 楽しんで頂けて嬉しいです☺️ちまちま更新頑張ります😆 (2022年12月8日 3時) (レス) id: 71c576afd7 (このIDを非表示/違反報告)
みー - 続きが気になりすぎて…。2人にとって良い結果になるように祈ってます😭 (2022年12月7日 21時) (レス) id: 034e810e2c (このIDを非表示/違反報告)
JADE(プロフ) - まみさん» コメントありがとうございます☺️楽しんで頂けて嬉しいです😆また更新頑張ってきます😊 (2022年12月5日 19時) (レス) id: 71c576afd7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：JADE | 作成日時：2022年11月28日 0時
