静かなる嫉妬心 ページ21
互いに失った痛みを抱え
会いたいと願わないようにと
考えないようにと
自分を抑えた
モトキとの別れから数日後
スタッフハウスのインターホンが鳴り
純も和樹もマサイの家に撮影に出掛け
Aがモニターを確認すると朱里が子どもを抱え立っていた
「朱里さん···？」
Aは玄関を開け
「こんにちは···あの···どうされたんですか？」
何故ここに朱里が？その疑問符を抱えながらAが問い掛ける
「いきなりすみません。ちょっと話があって···」
中へどうぞと朱里を迎え入れ
コーヒーを用意しリビングへと戻る
「あの···今日はどういったご用件で···？」
Aの問い掛けに朱里はAを真っ直ぐと見つめこう言った
「あの、あなたはモトキと··付き合ってるんですか？」
その問いにAは固まり
「いえ···付き合ってません」
「いきなりごめんなさい。この間···モトキから体調が悪くて来れないってLINEが来て。食事でも作りに行こうと家に向かったんです」
その言葉で朱里が何を見たのか予想がついたA
「２人が···手を繋いでモトキの家に入っていくのを見ました」
「それは···」
なんと説明すればいいのか·····
Aは答えに困り黙り込む
「こんな事言える立場でないのはわかってます。けど···子どもから父親を奪わないで欲しいんです。それに···モトキとやり直そうって··思ってるのでこのままだと困ると言いますか····」
だからお互い離れた
そう言いたかった
でも言えなかった
「··もう···モトキさんとは···２度と会うつもりはないので。安心してください」
Aの言葉にホッとした表情を浮かべる朱里
「こんな事言ってすみません···あと、モトキにはここに私が来た事···内密にしてもらえますか？」
「大丈夫です。会う事もないので話しようがありませんから」
朱里はAに挨拶をすると部屋を出ていった
ソファーに置いてあったクッションを壁へと投げ付ける
恨んではいけない
そうわかっていても
醜い嫉妬は湧き上がり
声を上げ叫んだ
諦めたのに
私は何もかも諦めたのに
あの人は何も失ってない
１人取り残されたような孤独感
醜い嫉妬心を抱く自分が嫌になる
Aは誰もいない部屋で叫び続けた
季節は流れるのに心だけ立ち止まってる→←ひとつに結ばれたいふたりがいる
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JADE(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます☺️更新頑張っていきます〜🥰 (2022年12月9日 6時) (
レス) id: 71c576afd7 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - すごくいい話で楽しみでしかたないです。 (2022年12月8日 23時) (レス) @page40 id: b1ddaf8c9c (このIDを非表示/違反報告)
JADE(プロフ) - みーさん» 楽しんで頂けて嬉しいです☺️ちまちま更新頑張ります😆 (2022年12月8日 3時) (レス) id: 71c576afd7 (このIDを非表示/違反報告)
みー - 続きが気になりすぎて…。2人にとって良い結果になるように祈ってます😭 (2022年12月7日 21時) (レス) id: 034e810e2c (このIDを非表示/違反報告)
JADE(プロフ) - まみさん» コメントありがとうございます☺️楽しんで頂けて嬉しいです😆また更新頑張ってきます😊 (2022年12月5日 19時) (レス) id: 71c576afd7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：JADE | 作成日時：2022年11月28日 0時
