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弄ばれた身体の傷 ページ45

「行かせる訳ねぇだろ!!」




捕まえようとするマサイにタケルは




「いいの?これ流しても」




タケルはリビングの横にある棚からスマホを手に取る




「全部撮ってた。俺のPCにデータが転送されるようにしてあるからこのスマホを奪っても無駄だぞ」




その言葉にマサイは言葉を失って




「じゃあ俺は帰るから。A、マサイに捨てられないよう祈れよ」




そう言ってタケルは出ていった





扉の閉まる音が聞こえるとマサイは着ていた上着を脱ぎAにかけるとそっと抱き締めた





「···ごめん···守れなくてごめん·····」





抱き締められながらAは言った




「マサイ···私···タケルくんに最後までされてないから···必死に抵抗したし·····でもマサイが来てくれてなかったら····」




マサイに抱き締められ張り詰めていたモノが切れたAはマサイの胸で震え涙した




「そうか···」




マサイは自身も震えている事に気付いた




あの喧嘩の後、冷静に話し合わず一方的にAに怒った自分に反省し謝るつもりでAの家に来ていた



渡された合鍵を使い玄関を開けるとAの叫ぶような声が聞こえ中に踏み込んだ




もし思い立ってAの家に来なかったら···そう思うと震えが止まらなくなったマサイ




「もう全部終わったって思ってた俺が馬鹿だった。もっと気を付けてればAをこんな目に合わせる事もなかったのに·····」




自分を責めるマサイにAは




「マサイは悪くない。私もタケルくんの事で気になる行動を見たのに言わなかったの。ちゃんと相談すべきだった」




「今はとにかくタケルから映像を取り返さねぇと···あと···シャワー浴びるか?···気持ち悪いだろ?」




「うん···」




マサイはAを立たせるとバスルームへ連れて行き



「リビングに居るから。シャワー浴びたら俺の家に移動するぞ。ここは危ないから」




マサイの姿が消えAはコックを捻りシャワーを頭から被る




覚悟はしていたつもりだった




でもタケルに触られた感触は身体から消えず




小さな嗚咽を上げながらAはしゃがみこみ自身の身体を抱き締め咽び泣いた




マサイは玄関へ向かい鍵をかけるとリビングへと戻り倒れた棚を直していく




もう大丈夫。そう簡単に考えた故に招いてしまったこの結果を悔やんでいた



マサイはシャワーの音で異変に気付きバスルームへと戻った

べたべたべたべたと撫で回されて→←後悔はない



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作者名:JADE | 作成日時:2022年11月7日 16時

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