Trial Lover 〜お気に召しました？〜３ (ページ32)

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俺のカワウソページ32

「そうかもな。手がかかるから目が離せねえけど」

電話越しに笑うマサイの顔が浮かぶ

「ていうかなんで電話？LINEで良かったのに」

「もう一回声が聞きたかったから」

どストレートな答えに不覚にもドキッとして

「本当さ···これ以上惚れさせるの止めてくれない？」

そう言って笑うAの声にマサイは耳を傾け微笑む

「そうやって困らせるのも楽しいから止めない。ちゃんと俺の愛情をアピールしねぇとな。他の男に行かれても困るし」

「···もしもの話だけどさ、私が浮気したら·····マサイどうする気？」

なんとなーく気になったA

「···相手の男は再起不能にしてAは俺の家に閉じ込めて2度と外に出さない」

さらっと発言するマサイに笑い出すA

「それ犯罪ですよマサイさん。やだ怖い」

「そうならないようにしてぇなら浮気はしない事だな。ちゃんと覚えとけよ。あと、明日昼頃迎えに行くから準備しとけよ」

明日はお互い事務所に用がありマサイがAを迎えに来る事になっていた

「わかった。じゃあまた明日ね。大好きだよマサイ」

「俺も大好きだよ。じゃあ、ちゃんと寝ろよ」

電話を切りAは安心感に満たされながら編集作業を始めた

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-翌日-

２人はマサイの運転で事務所へ向かっていた

マサイの左手はAの右手を掴み

「よく眠れたか？」

「10時間も寝ちゃったよ。よっぽど疲れてたのかな。マサイは眠れた？」

マサイを見れば目元に少しクマがあって

「眠れねぇから写真の整理したり曲を作って編集してた」

Aの居ないベッドはなんだか広くて

チクワを抱き寄せ眠ろうとしていた

何度も寝返りをうち眠ろうとするが落ち着かず

「もう諦めよ·····」

マサイは新しいカメラで撮影した写真をデータ整理する

このカメラで一番初めに撮ったのはAで

「気の抜けた顔してんな···」

そう言いつつもマサイの顔はニヤけていて

モニターに映るAの顔を指でなぞる

「これは本格的にやべぇな·····」

好きな人を想って眠れないなんて思春期のガキか俺は

苦笑いしつつ写真を整理し曲作りを始める

そんな事をしていたら朝方で

気付けばデスクに突っ伏して少し眠っていた

２時間ほどで目が覚めてしまいそのまま作業を続け今に至る