Trial Lover 〜お気に召しました？〜３ (ページ23)

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後悔の念ページ23

２人は準備を終えると夏希の家へと向かう

「ここだな」

LINEで送られてきた住所のマンションへ着いた２人はインターホンを押す

扉が開き少し顔色の悪い夏希が現れ

「入っていいか？」

「···どうぞ」

２人は中へと通され

「Aも一緒に居る意味わかるよな？俺はもうお前等の条件は飲まない。そもそもこんな馬鹿げた事を考えたお前に腹が立ってる」

マサイは立ったまま夏希を責める

「··········」

「夏希ちゃん···申し訳ないけど···マサイと離れるのは無理なの。今回の事、私も腹が立ったけど···夏希ちゃんの気持ちもわかるから責める事はしない。もう止めて欲しいだけ」

Aは自分の正直な気持ちを話す

「今すぐタケルに連絡してこんな馬鹿げた事、止めさせろ」

マサイが怒気を含んだ声で話す

「···ご··めんなさい···」

夏希はポツリと呟き泣き出す

「あれから···２人を別れさせたら気が晴れるって··そう思ってたのに···全然嬉しくないんです···本当にこんな事して良かったのかって···そればっかり考えて···」

感情に任せて行動した夏希

時が経つに連れその感情は後悔へと変わっていた

「今更謝られても遅ぇーよ。もうちょっとで俺はAを失う所だったんだぞ？」

後悔する位なら実行に移す前に何故後先を考えなかったのか。

マサイは到底理解出来なかった

「Aがどれだけ苦しんだと思ってんだよ？俺も含めてどれだけの人に迷惑かけたのか全然わかってねぇよな！？」

怒鳴るように話すマサイをAが静止する

「怒鳴らないで。マサイ、少し落ち着いて」

「俺の事はいいよ。でもこの女のせいで、Aを傷付けた事だけはどうしても許せねぇ」

マサイの怒りに夏希はただ謝った

「ごめんなさい···謝っても許してもらえるとは思ってないです。でも、私は謝る事しか出来ません。本当にごめんなさい···」

床に座り項垂れ泣き続ける夏希

そんな夏希の背中をAは優しく擦る

「もういいから···。タケルくんを止めてくれればもう何も言わない。お願い出来る？」

優しく諭すように話すA

「Aは甘すぎんだろ。こいつが元凶なんだぞ？」

マサイは納得のいかない顔で２人を見つめる

夏希はスマホを取り出しタケルへと電話をかける