成長したマサイくん ページ19
その言葉に安堵の表情を浮かべるA
「言おうかどうかずっと迷ってたんだけど·····」
ここまで話してもマサイはまだ迷っていて
お互いに隠し事はしたくない
その想いから思い切って打ち明ける
「俺さ···知ってるよ」
Aはマサイの言葉の意味を考える
黙り込むAにマサイは続けた
「モトキとの事。もう知ってるから」
意味を理解したAは俯き
「先に言っとくけど謝るなよ?誰も悪くないから。責める気もないしそもそも発端は俺だったんだから責める資格もないしな」
「モトキが···話したんだね」
モトキは理由もなく人にこんな話はしない。
何か理由があったのだとAは思った
「俺を焚き付ける為にモトキはあえて話したんだ。モトキがこの事を言わなかったらあの日、Aと話し合う機会も作らなかったと思う。だから話してくれたモトキには感謝してる」
2人がどんな会話をしたのかAは未だに知らない
「そっか···」
申し訳なさそうに俯くAをマサイは抱き寄せる
「この話をモトキから聞いた時さ···めちゃくちゃ嫉妬した。モトキにも腹が立った」
マサイは続ける
「でもさ、この話をモトキが俺にしたって事はAはモトキに方に行かなかったって事だろ?そう思ったら腹が立ってたのも忘れて嬉しくて仕方なかった。まだ俺を好きでいてくれてるってわかったから」
「···あの時、一瞬だけモトキに身を任せようとした気持ちがあった」
マサイはAの言葉を黙って聞く
「でも···無理だった。私の心の中はマサイで一杯だったから」
「俺を待っててくれてありがとう。すげぇ感謝してるよ。普通なら諦めるだろうにAは絶対諦めなかったな」
その言葉を聞きAは嬉しそうに微笑む
「前の俺なら今もモトキにヤキモチ焼いて2人きりなんて駄目だって言っただろうけど···心の広い余裕のある男になろうと思ってさ」
その言葉にAは
「めっちゃヤキモチ焼きなのに成長したんだね」
「···まぁ浮気出来ないようにしといたしな。鏡見てきたら?気付いてなさそうだし」
ボソッと呟きAの胸元を指差すマサイ
Aは首を傾げながら鏡のある部屋へと向かう
服を着るのに必死で気付いてなさそうだったもんな
「···何これーーーー!!マサイーーー!!」
大量のキスマークに驚きの声を上げるA
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作者名:JADE | 作成日時:2022年11月7日 16時