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モモ「みんな、あっちへ避難して!誰か他にも先生を呼んできてちょうだい!!」
想定外の出来事に生徒たちは大騒ぎしモモノキ先生が避難指示を出す。
この状況には流石にミクロも焦っていた。
Mi(何こいつ。絶対緊急事態だよねこれ?え、は??)
モモ「何をしているのミクロさん!あなたも早く逃げなさい!」
声をかけられたが、返事ができなかった。というか、返事をしなかった。返事すれば即連行されそうだが、教師で対応するまでに時間がかかるのでこのままだと被害が大きくなりそうである。
それなら自分で対処した方が効率的だ。彼女らしい考え方である。
しかし、一つ問題があった。
Mi(…どれ使えばええんこれ。)
そう、いくら魔力と身体能力があったとしてもその使い方がわからなければ意味がない。
正確には使い方はわかっているのだが、相手が霧状なので普通の魔術は通過してしまうことも考え、どれを使えば相手に効くかがわからないのである。
いやでも専門書とか読んでも無駄な類だよなこれ、と思い彼女は考えるのをやめた。
気づくと化け物は天井に届くほど大きくなっていた。
その巨体がこちらに襲いかかろうとした。
彼女の身に危険が迫ったとその場の誰もが思ったであろう。
確かに、彼女が普通の「悪魔」であればそうだっただろう。
しかし、彼女は残念ながら普通ではない。
ファレクトゥ・ミクロ。
数少ない仲間と混沌を愛しており、元祖返りの卵とも言える。
Mi(ええいどうにでもなれ。
こういう時は脳筋物理魔法パンチや!!
どっちかもうわからんけど!!!)
ミクロは腕に属性ごちゃ混ぜの魔術を纏わせ、物理的に化け物に拳を喰らわせた。
「グォアアアアア!!!!」
…効いてしまったらしい。
化け物は気づくと消えていた。
一部始終を見ていたモモノキ先生も目をぱちくりとさせている。
モモ(恐ろしい魔力ね…流石ファレクトゥ家の子、と言った所かしら…の割には大人しそうに見えたけどね)
Mi「あ…やっべ」
足音が増えてくる。
もちろん無茶苦茶な魔術を使って周囲に被害が及んでいないわけがないので、ミクロは別の焦りを覚え始めた。
前回生徒会に絞られた一件で、「お前ら、お願いだから不可抗力以外でもうやらかすなよ!なるべく目立たんといてくれ!!少なくともクラス分けまでは!!」と釘を刺されていた。
不可抗力に入るのだろうか、これは。そもそも銀花より前に先生に色々言われるだろう。
ミクロは一人溜息をついていた。
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作者名:紅 | 作者ホームページ:
作成日時:2021年1月1日 19時