16 ページ16
そうこうしているうちに気づけば夕方になっていて、いつお母さんが来てもおかしくない状況。
なのに。
「…離してくれませんか」
「えー」
「えーじゃなくて。そんなもんでたら小さくなりますよ」
「もんでたら一定時間は大きくなるから大丈夫!!」
大丈夫じゃねえわ……!!!!
昼過ぎにようやく片付け等が終わり一息つくため、椅子に腰掛けた。
そんなとき、さっと私の後ろにやってきて、ガバッと胸を後ろからもんでくるのはジミンさん。
慣れた。と言ってしまえばいいのか。
それとも、いやらしさのないもみ方をするジミンさんがすごいのかわからないけれど、
むしろ胸のコリがほぐれているような、妙な感覚である。
胸の横の筋膜を剥がしてあげると、胸の形がきれいにーとか、
胸の下に手を添えて、心臓に向けて一定の動きで持ち上げると大きくーとか、真面目に言う。
さすが胸好き。
どうでもいい。
はいはい、って適当に流して聞いていると、ピンポーンとインターホンが部屋に鳴り響いた。
「お母さんかな…??」
「いってきますね」
「あ、まって…!!さいごに…!!!」
「…ッ」
玄関に行こうと立ち上がった私の肩をジミンさんに掴まれ、くるっと彼に向くように回転させられる。
なんだと思っていたのも束の間に、胸をぐっと下から上へ寄せあげ、顔をそこへ埋めた。
やっぱ良い…なんて小さく言いながら、さっきみたいなもみ方じゃなく、いやらしいもみ方をするもんだから…。
「や、やめ…ッ」
「充電…充電」
「ジミン、さ…」
「…あ、ここ、固くなって…」
「や、離せ……ッ!!!」
もがいてジミンさんから距離を取ると、きっと顔が赤いであろう私。
ジミンさんを睨んでいるけど、怖さはないだろう。
私が自由に胸を揉ませたのが悪かった。
もう絶対触らせるもんか…!!!
逃げるように走って玄関に向かった。
誰かを確認することもせずドアを開ける。
すると、何ヶ月かぶりのお母さんが目を丸くして立っていたのだった。
「あんた…どうしたの」
「え?」
「顔、赤いわよ。熱でもあるんじゃない?」
「あぁ…大丈夫。めっちゃ元気」
「そう?…ならいいけど」
納得したようなしてないようなお母さんは、お土産を持ってきてくれた。
私が好物としているクッキーで、さすがお母さん!!!という意味を込めて、感謝しながらニコニコで見つめると、
食べすぎると太るよと冷たく一喝されたのであった。
クッキーは嬉しいけれど、奴らに会わせるのが不安。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1468人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
s - さいっこー‼︎ (2022年3月11日 22時) (
レス) @page19 id: 084c1552d5 (このIDを非表示/違反報告)
コペルニクス(プロフ) - あー！もう好きです！何回も読み返してしまいました❤️応援してます😊 (2022年3月5日 23時) (レス) @page19 id: 2317c4d558 (このIDを非表示/違反報告)
nanakonanako062(プロフ) - 続き楽しみにしてます ^^ (2019年10月14日 7時) (レス) id: 0ed0c91eab (このIDを非表示/違反報告)
あおい - 続き楽しみにしてます！ (2019年10月5日 17時) (レス) id: 8deb330fcb (このIDを非表示/違反報告)
watanuki - なんかの子お話ネタ系も入っててすごい好きです笑笑えちえちしてますしね！(え)応援してます！ (2019年9月30日 6時) (レス) id: 52141f64f3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちゃんり | 作成日時：2019年9月28日 16時
