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楽しかった水族館も見終わって、そろそろ家に帰る時間になった。
今日一日ドキドキしっぱなしだったけどすごく楽しくて
さすがモテ男は違うなぁなんて納得した日だった。
「…Aちゃん。」
「ん？どうしたのジョシュア君」
帰り道。
駅までもう少しの距離を、ゆっくり二人で歩いていた。
「……あのね、もう分ってると思うんだけど」
「…うん？」
ジョシュア君の足がピタッと止まって、私の足も止まる。
人気のない路で、街頭に照らされた影だけが地面に写っていた。
ここまでくると、何を言われるのか少しだけわかった気がして、期待してしまう。
ドキドキしたままジョシュア君を見上げると、少しだけ赤くなったジョシュア君の顔が写って
「……好きなんだ。Aちゃんのこと。
初めてAちゃんのこと見た日から、ずっと好きだった。」
大きい瞳と目が合って、時間が止まったように動けなくなる。
……ジョシュア君が、私のことを好き…。
嬉しい気持ちでいっぱいだった。なのに、そのはずなのに
すぐに、「はい」って言えないのは何でだろう。
こんな素敵な人に告白されているのに、私は何をこんなにためらっているんだろう。
一言が言えない。喉につっかえたように、言葉が出てこない。
言おうとすると、頭のどこかでジュンが浮かんで、口が凍り付いたように言えなくなる。
「…あの、返事とかはいつでもいいから。…気が向いたら、」
「ご、ごめんなさい」
私の口から自然と出た一言が、それだった。
ジョシュア君は驚いたように私を見ていて。
今はただ、誰とも付き合う気になれなかった。
彼氏が欲しいのに、いざ付き合う勇気が起きなくて。
「ごめんなさい…。今は、誰とも付き合う気になれなくて」
ジョシュア君が、せっかく言ってくれたのに。
最低だ自分。最低。
こんなに優しくしてくれるジョシュア君を傷つけて、罪悪感でいっぱいだった。
「うん…分かった。…大丈夫だから、もう、
泣かないで、ね？」
瞳からぽたぽたと溢れる涙が、自分の腕を濡らした。
ジョシュア君がハンカチをカバンから出して、私の目を優しく抑えてくれて。
申し訳なくて、もっと泣きそうだった。
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名無し26313号(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます。ジュンと主人公の反応とかが可愛くて今後の展開が楽しみです！更新頑張ってください。 (2020年3月28日 21時) (
レス) id: 40840743fa (このIDを非表示/違反報告)
モノトーン - とっても面白くて可愛くてこのお話大好きです！！更新応援してますね！ (2020年3月28日 20時) (レス) id: ec5d80a5b4 (このIDを非表示/違反報告)
。 - 面白いです！今後も更新楽しみにしてます！ (2020年3月27日 19時) (レス) id: 084d5d2c2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヨルの最中
| 作成日時：2020年3月24日 22時
