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ジュン side
“放課後、３階の多目的教室に来てください”
靴箱の中に入っていた手紙を読むと、溜息をつきそうになった。
入学してこんなことが何回もあった。
何で話したこともない僕を好きになって、付き合おうと思うんだろう。
「はぁ…。」
女の子って、よくわからない。
手紙をポケットに入れて上靴に足を入れると、背中にドン、と衝撃がきた。
「おはよっジュン！」
「…ミア。痛いんだけど背中。」
「あはっ力強すぎちゃった。」
てへ、と舌を出すこの子は同じクラスのカン・ミアで。
クラスの男子からは人気らしい。
ショートカットのボブで、いかにも“気さく！”って感じの子だ。
そんなミアだけど、最近よくちょっかいを掛けられてる気がする。
女子の友達がいない僕だけど、唯一ミアが女友達みたいだ。
「今日理科テストだって」
「知ってるよ？僕ばっちり勉強してる。」
「はぁ〜？ジュンって何気に勉強するよね。どこ高めざしてるの？」
「……Ａ高。」
「レベルたっか！」
僕の言葉に驚いたミアは、その後すぐに寒そうに腕を組んでいた。
「さむ〜〜〜ねえジュン、ジャンパー貸してよ」
「えー？何で上着着てこないの。今日寒いのに」
もう１１月だ。冬の始まりなのに、上着も着ずに、ブラウス一枚のこの子を不思議に思う。
……そういえば、姉ちゃん今日急いでいたみたいだけど、上着着ていったっけ？
姉ちゃんは最近、受験勉強が大変みたいで。朝早く起きて夜遅く寝る生活をしていた。
正直、ものすごく心配。
体調崩さないかな、とか毎日姉ちゃんのこと考えてる。
僕の姉ちゃんへの気持ちは、どんどん膨らんで、大きくなっていく。
駄目な気持ちなのに。気持ちが大きくなるのが、自分で止められない。
……嫌になる。恋愛とか、人生とか、もう全部が全部、嫌になる。
姉ちゃんと、姉弟じゃない関係で出会えてたら、どんなに良かったのかな。
……いやでも、姉ちゃんと四六時中一緒に入れる弟って最強か。
「……ちょっとジュン、聞いてる？？」
「んあ？ごめんごめん、何？」
「もう！……ってか、ジュンと歩いてると女の子からの目線が痛い…グサグサ」
「そんなことないでしょ？」
女の子って難しいね。
そんなことを思いながら、階段を昇って行った。
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名無し26313号(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます。ジュンと主人公の反応とかが可愛くて今後の展開が楽しみです！更新頑張ってください。 (2020年3月28日 21時) (
レス) id: 40840743fa (このIDを非表示/違反報告)
モノトーン - とっても面白くて可愛くてこのお話大好きです！！更新応援してますね！ (2020年3月28日 20時) (レス) id: ec5d80a5b4 (このIDを非表示/違反報告)
。 - 面白いです！今後も更新楽しみにしてます！ (2020年3月27日 19時) (レス) id: 084d5d2c2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヨルの最中
| 作成日時：2020年3月24日 22時
