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ジュン side
――おとうさんも、おかあさんももういない。
まだ幼い僕に突き付けられた現実は、厳しいものだった。
小学六年生の時だった、
何の変哲もない、いつも通りの1日を過ごしていた。
…はずだったのに、かかってきた電話を手に取れば、僕は絶望に陥った。
『君のおとうさんとおかあさん、事故にあっちゃったみたいなんだ。
……病院これるかな？』
親戚もいなかった僕は、おばあちゃんと一緒に病院へと向かった。
こわかった。足がガタガタ震えて、おばあちゃんの手を握るので精いっぱいで。
気を抜けば、フラッと倒れてしまいそうだった。
病院で見た、おとうさんとおかあさんは、包帯にぐるぐる巻かれて、所々赤くて
「っこんなの、僕のおとうさんじゃない！僕のおかあさんじゃない！」
必死で泣き喚く僕を、おばあちゃんは優しく抱きしめてくれて背中をさすってくれた。
今思えば、あの時おばあちゃんも涙を流していたと思う。
大切な二人を失った日。
もう二度と、あんな思いをしたくない。
――その日から、何日かが経過して。
僕は自分が消えてしまいそうなほど辛いのに、おばあちゃんからこんなことを言われた。
「ジュン…。ジュンはこれから、他の人の家に行って、一緒に暮らすことになるんだよ」
「…嫌だ。おばあちゃんといる。」
「…ふふ。おばあちゃんも、ジュンといたいけどねえ。
おばあちゃんはジュンを長く見守る自信が無いんだ。」
“もうジュンには、大切な人がいなくなる瞬間を、味わせたくないからねえ”
おばあちゃんのその一言で、僕は別の人の家に引き取られることになった。
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名無し26313号(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます。ジュンと主人公の反応とかが可愛くて今後の展開が楽しみです！更新頑張ってください。 (2020年3月28日 21時) (
レス) id: 40840743fa (このIDを非表示/違反報告)
モノトーン - とっても面白くて可愛くてこのお話大好きです！！更新応援してますね！ (2020年3月28日 20時) (レス) id: ec5d80a5b4 (このIDを非表示/違反報告)
。 - 面白いです！今後も更新楽しみにしてます！ (2020年3月27日 19時) (レス) id: 084d5d2c2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヨルの最中
| 作成日時：2020年3月24日 22時
