38.学祭当日 <ユジン> ページ40
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(ユジン サイド)
「……ついに、来たね」
「楽しみ〜、Aヌナ四組だよね?えーっと、教室は……」
ついに、ヌナの学校祭当日がやってきた。
毎晩毎晩、衣装づくりや学祭準備で夜遅くまでヌナが頑張っていたのを知っている。
特に一昨日くらいは、23時過ぎに帰ってきて僕もヒョンも心配から怒りそうになった。
けど、目の下にクマまで作って、疲れきっていたヌナを怒ることなんてできなくて。
ただ僕たちは美味しいご飯を作ってヌナの帰りを待とう、ってそういう話になったんだ。
「お兄さん達高校生?ウチらのクラスメイド喫茶してるけどどう!?」
メイド服の人にビラを配られる。
高校生、そう言われてゴヌクとギュビンと顔を見合わせて笑った。
ヌナの高校は有名な進学校だからか、学祭に来ている人もそれはもう多かった。
生徒の家族から、他校の高校生、大学生っぽい人までいた。
人ごみを高身長の3人でかけ分けていく。
ゴヌクを先頭にして歩くと、すんなりと歩けた。
「ゴヌク、そこ左曲がって!」
「あ、着いた。四組って書いてるよ」
“1−4”と書かれた教室には、さっそくハリーポッター風の世界観が作られていた。
流れているBGMも良く聞くヤツだ。凄い、高校生って凄い。
1歳しか変わらないはずなのに、だいぶ違って見える。これが高校生かって圧倒されたし、
早くここに通いたいってワクワクした。
「お、ユジナ〜」
聞き覚えのある声がして振り向くと、ハリーポッターのローブを着たマシューヒョンがそこにいた。
「マシューヒョン!似合う!」
「えへへ、ありがと。俺グリフィンドールなんだ〜」
「そんな感じする!」
マシューヒョンは僕の頭を撫でてニコニコしていた。
今までヌナの彼氏は自分しかいないと思ってたけど、まぁマシューヒョンなら許せるかもしれない。
むしろ、自分以外と付き合うならマシューヒョンみたいな人がいいなって思う。
……そうだ、今日ここに来た目的を忘れていた。
“ソン・ハンビン”
ヌナがこの前話していた、ヌナを気に入ってるイケメンとやら。
それを見定めなければ、そのために今日足を運んだのだ。あ、勿論ヌナの姿を見たいが一番の理由だけれども。
「ヒョン。ヌナは?」
「教室にいるわ、多分出てくると思うよ」
マシューヒョンはそう言って教室に戻っていった。
廊下に並ぶ椅子に腰かけてヌナを待つ。
ゴヌクはちょっと緊張しているみたいだった。そんな緊張しなくてもいいのに。
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ヨルの最中(プロフ) - あゆみさん» コメントありがとうございます!励みになります〜☺️ (2023年4月2日 0時) (レス) id: 3ee7ed234a (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ(プロフ) - 一昨日この素敵な作品を見つけてもうここまで読んでしまいました🥹❤️大好きです!!これからも素敵なお話楽しみにしてます🫶🏻 (2023年3月26日 0時) (レス) @page47 id: d903579d41 (このIDを非表示/違反報告)
ヨルの最中(プロフ) - ゆうさん» コメントありがとうございます‼️ 嬉しいです🥲 (2023年3月25日 23時) (レス) id: 3ee7ed234a (このIDを非表示/違反報告)
ヨルの最中(プロフ) - スヨンさん» 引き続きコメントありがとうございます〜😭❕ (2023年3月25日 23時) (レス) id: 3ee7ed234a (このIDを非表示/違反報告)
ヨルの最中(プロフ) - しのさん» コメントありがとうございます🥲 ジャンハオ会長、書いていて楽しいです🥲 (2023年3月25日 23時) (レス) id: 3ee7ed234a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヨルの最中 | 作成日時:2023年3月17日 23時