22.異変その5 ページ24
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17時に、生徒会室……。
もういいや、行ってやろうじゃないの。
そう、キム・A。
絶世のイケメンモテ男である兄と弟に挟まれ、いばらの道を生き抜いてきた私は
『面倒ごとは避けて生きろ』と
『だがしかし、喧嘩が売られた場合はそれを買え』が座右の銘なのである。
これまでの散々な嫌がらせに、さすがの私でも堪忍袋の緒が切れた。
つまり、手紙を差し出したジャンハオ先輩を名乗る奴に対面してやろうじゃないの、という戦闘心で燃え上がっていた。
“目には目を、歯には歯を”絶世の美人である母に、幼い頃に教わった言葉だ。
私がまだ小学2年生の頃、これを得意げにユジンに教えると
まだ私よりも言葉が拙かったユジンは「めにはめを、ひゃには、はお?」とキラキラした目で喜んでいた。
そして、その座右の銘をユジンも受け継いだ。
弟の目がたまに笑っていないのはそういう所だ。
***
そして、時は進み16時50分。とうとう決戦(?)の時間になった。
歩き慣れている生徒会室への道を進んでいく。
歩くたびに、ドキ・ドキと心臓がリズムよく鳴っていた。
どんどん近くなる生徒会室のドアを眺めていると、勢いよく視界が揺れ動いた。
「っ……!」
誰かに引っ張られたみたいだ。そのまま腕を強く引かれて空き教室に連れていかれる。
ドン!と肩をおされて床に倒れ込んだ。
尻、痛い。思いっきり打ってしまった。
キッと睨み返すと、その人たちの顔が視界に入った。
……やっぱり、あの時足を引っかけてきた女子の先輩、三人だ。
「フン、ノコノコと来たみたいね」
「ハァ……ほんっと何でこんな女が秘書に?」
「ジャンハオ先輩、この女に騙されてるのよ!」
……出た、出た!
こんなのドラマで見たことあるぞ、なんだっけ。花より……ぼた餅だっけ。いや惜しい。
「ちょっと無視するんじゃないわよ」
リーダー格である人にギロリと、睨まれた。
ほお、なかなか美人。なのにもったいないな、こんなことして。
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ヨルの最中(プロフ) - あゆみさん» コメントありがとうございます!励みになります〜☺️ (2023年4月2日 0時) (レス) id: 3ee7ed234a (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ(プロフ) - 一昨日この素敵な作品を見つけてもうここまで読んでしまいました🥹❤️大好きです!!これからも素敵なお話楽しみにしてます🫶🏻 (2023年3月26日 0時) (レス) @page47 id: d903579d41 (このIDを非表示/違反報告)
ヨルの最中(プロフ) - ゆうさん» コメントありがとうございます‼️ 嬉しいです🥲 (2023年3月25日 23時) (レス) id: 3ee7ed234a (このIDを非表示/違反報告)
ヨルの最中(プロフ) - スヨンさん» 引き続きコメントありがとうございます〜😭❕ (2023年3月25日 23時) (レス) id: 3ee7ed234a (このIDを非表示/違反報告)
ヨルの最中(プロフ) - しのさん» コメントありがとうございます🥲 ジャンハオ会長、書いていて楽しいです🥲 (2023年3月25日 23時) (レス) id: 3ee7ed234a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヨルの最中 | 作成日時:2023年3月17日 23時