検索窓
今日:12 hit、昨日:84 hit、合計:366,100 hit

15.異変その2 ページ17

.


「……なにあれ」

呆気にとられた。
今まであからさま嫌がらせを受けたことなんて、無かったからだ。
というか受けないように、回避してきたのかもしれない。
その回避癖のせいで、ずっと平々凡々の生活に逃げようとしていたはずだった。



「A、血めっちゃ出てる、大丈夫?」
「え!?」


膝から出た血は足首まで垂れていた。

嫌がらせ、といってもこんな古典的な嫌がらせある?
私の反射神経がもう少し良ければ怪我しなくて済んだのに、と思うと悔しい。

というか、そんな事よりも足が猛烈に痛い。


「もう、なんなのアイツら!」

ウンギは私の血をティッシュで拭きながら呟いた。



「ヤバくない?あれが先輩のやる事?

A、これから私たちとひと時も離れちゃだめだよ。てか、あいつら訴えよ」


「とりまジャンハオ先輩にでも報告しとく?」


「アリ。クッソ名札見る余裕なかった!」




……私よりも、数段この2人の方が頼もしいや。





「A?なんでこんな時に笑ってるの?」
「ううん」



素敵な友達を持ったな、なんて胸が温かくなった。



***


胸があたたかくなったところで異変は収まらない。


『ジャンハオ先輩には私から言うから』と二人には伝えて、何とか納得させた。

けど、ジャンハオ先輩に言うつもりは毛頭ない。

こんなことで迷惑を掛けたくない、
あの人の傍であの人を見て、どれだけ忙しいかなんて分かり切っている。


リッキー先輩になら言えるか、と思ったけどそれだと結局ジャンハオ先輩の耳に入ることになりそうだ。


ここは我慢か、犠牲になったのは私の膝だけ。


うん、まだ耐えれる。

16.異変その3→←14.異変その2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (330 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1246人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ヨルの最中(プロフ) - あゆみさん» コメントありがとうございます!励みになります〜☺️ (2023年4月2日 0時) (レス) id: 3ee7ed234a (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ(プロフ) - 一昨日この素敵な作品を見つけてもうここまで読んでしまいました🥹❤️大好きです!!これからも素敵なお話楽しみにしてます🫶🏻 (2023年3月26日 0時) (レス) @page47 id: d903579d41 (このIDを非表示/違反報告)
ヨルの最中(プロフ) - ゆうさん» コメントありがとうございます‼️ 嬉しいです🥲 (2023年3月25日 23時) (レス) id: 3ee7ed234a (このIDを非表示/違反報告)
ヨルの最中(プロフ) - スヨンさん» 引き続きコメントありがとうございます〜😭❕ (2023年3月25日 23時) (レス) id: 3ee7ed234a (このIDを非表示/違反報告)
ヨルの最中(プロフ) - しのさん» コメントありがとうございます🥲 ジャンハオ会長、書いていて楽しいです🥲 (2023年3月25日 23時) (レス) id: 3ee7ed234a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ヨルの最中 | 作成日時:2023年3月17日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。