16.一緒の電車 ページ18
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ハンビン君とは、家までの電車が同じだったみたいで一緒に電車に乗ることになった。
帰宅ラッシュと被ったのか、ほぼ満員電車、ツイてない。思わず「はぁ……」と長いため息が出た。
「混んでるね」
「う、うん」
２人で乗り込むと、奥へ奥へと追いやられて、奥のドアにもたれかかる私。
そしてそれを守るかのように、私の前に立つハンビン君。
(距離……ちか！めっちゃいい匂いするし！)
ぜひとも洗剤は何を使っているのか教えてほしい、と場にそぐわないことを考える。
こうでもしないと、この制服が触れ合う距離間に耐えれる気がしなかった。
私、臭くないよね？いやいや、汗かいたから怪しい。
ああもう、なんでこんなことに！少女マンガじゃないんだから！
失神しないように気を強く持つ。
目線はハンビン君のネクタイ。絶対に上は向かないと強く決心して揺るがない。
「……わっごめん！」
電車の揺れにやられて、ハンビン君の左手がドン、とドアに突く。
また一層、近くなる距離に本当に倒れそうになる。
何これ、こんな漫画みたいな展開ある？私前世でどれだけ徳を積んだんだろう、きっと大人数の命を救った、ヒーローとか……
「Aちゃん？」
「え、なに！？」
「顔色悪いから、大丈夫かなって」
「え、あ、ごめん、ちょっと疲れたのかも」
ハンビン君の顔はすぐ上にあって、私の頭にハンビンくんの頬、が触れるのがわかる。
顔を上げることもできないし直視できない。
太陽より眩しいから、本当に。この状況にキャパオーバーしてる既に。
「あと一駅だから、耐えれる？俺の事掴んでいいよ。寄りかかっていいし」
「え！？い、いい！掴まない方が耐えれる！」
「え？」
「私体幹強いから！」
こんなに顔を赤くしてる私と違って、ハンビン君はいつもと何も変わらない。
やっぱりイケメンだから、こんなことは日常茶飯事なんだろうか。
それを想像すると、なんだか胸がチクッとした。
別にハンビン君のことを好きとかそんなんじゃない、それはおこがましすぎる。
ただ、私にも優しくしてくれて、こうやって仲良くしてくれるハンビン君にとって
「もしかして、私って特別なのかな」とか淡い期待を抱いている自分もいて、
そんなわけないのに、期待するのが少しだけ辛かった。
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ヨルの最中(プロフ) - ななさん» ありがとうございます！毎日の癒しと言って貰えて嬉しいです、、、 (2023年3月20日 10時) (
レス) id: 3ee7ed234a (このIDを非表示/違反報告)
なな - 初めまして！！ボイプラの夢小説が読みたくてこの小説に辿り着きました！毎日の癒しになってます！展開が読めなくてわくわくしています！更新楽しみにしております！！ (2023年3月17日 23時) (レス) @page50 id: 5c5df81be3 (このIDを非表示/違反報告)
ヨルの最中(プロフ) - スヨンさん» ありがとうございます‼️ (2023年3月17日 11時) (レス) id: 3ee7ed234a (このIDを非表示/違反報告)
スヨン(プロフ) - ジャンハオ先輩の登場嬉しすぎます！！更新楽しみにしてます☺️ (2023年3月14日 1時) (レス) id: 39a7c5fd09 (このIDを非表示/違反報告)
ヨルの最中(プロフ) - はにさん» 前作に引き続きコメントありがとうございます😻 (2023年3月7日 20時) (レス) id: 3ee7ed234a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヨルの最中
| 作者ホームページ：https://twitter.com/Nightmonaka
作成日時：2023年3月4日 1時
