ベビーフェイスに出会いました

ベビーフェイス１２ ページ13

降谷side






はんぶんこの言い方が可愛い

ドキッとした。

最近ドキッとすることが多い


さっきだって月が綺麗とか言われたから驚いてしまった。

そして自分に言っているのだと思ってしまった事を殴りたい。







降｢食べるの早いな！｣

『え？そうかな〜』

降｢早いだろ、もう無いじゃないか｣

『美味しいものは早く食べちゃうみたいで』

降｢そうか笑｣







ガトーショコラのアイスを食べてご機嫌なのか、鼻歌を歌うA

顔が幼顔だからスキップまですれば高校生に見える



すると突然真剣な顔になったと思えば立ち止まり俺に質問を投げかける









『会った時から思ってたんだけど、零君って』

降｢なんだ？｣

『‥‥ハーフなの？』








なんだ、驚いた。

そんな質問か

真剣な顔するから重要な話かと思った


ハーフだと伝える


ハーフな、昔、それ関連でよく虐められてたな

髪と目の色が違うとか何とかって








『やっぱり！って事は地毛？』

降｢‥‥あぁ、そうだよ｣

『そっか〜！通りでブロンドヘアなのね！』

降｢まあそのお陰で今までいいこと無かったけどな｣

『え？何で？』

降｢小さい頃によく虐められてたからな｣








と言うとAは信じられないみたいな顔して驚いてる

俺もあの時は何でって思ってたけど


するとAは俺が思ってもなかったことを言う







『きっと零君が羨ましかったんだよ！』

降｢え？｣

『だって、零君の髪と目綺麗だもん！』

降｢き、綺麗？｣

『うん、私は好きだよ？青空みたいな綺麗な目だし、さらさらのブロンドヘア羨ましいよ〜！』

降｢‥‥‥‥｣

『零君？』

降｢あぁ、ごめん、そんな事言われたこと無かったから｣

『そうなの？でも私は染めたりとかしないで欲しいな〜！綺麗だから勿体ない』

降｢っ｣

『？』

降｢‥‥‥‥ありがとな｣

『ん？』

降｢何でもないよ｣









Aだからかは分からないけど、純粋に嬉しかった

褒められるとか思わないし。

綺麗とか、青空みたいでとか、褒めるのが上手いな



他の人に言われてもこんな気持ちにはならない

Aに言われると何でも嬉しいのかもしれない

それに不思議と笑顔になってる

何でだろうな。









この時はまだ気づかなかったが、
この気持ちの正体を後から知ることになる。

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