番外編 通り魔 ページ35
男は思わず立ち止まる。
呆然と自分の手に持っている持ち手だけになった包丁を見つめた。
「な…」
男は顔を上げた。
自分が狙いを定めた女子の隣の男子が此方を見ている。
顔だけ男に向き、芥川は額に皺を寄せて男を睨んでいた。
芥川が羅生門で刃を切断したのだ。
カン、と音がしてコンクリートの道に刃が転がる。
驚いてそれをみる男の横顔に敦の虎化した拳がめり込む。
「おりゃぁっ！！」
男は凄い勢いで吹っ飛び、建物の壁に激突してズルズルと床に落ちた。
「ナイスショット」
Aは漸く振り向き、ぐったりとした男を凍てつくような瞳で眺めた。
ヒールの音を響かせて、男に近づく。
Aは男を見下ろす。
「個性使用は公共の場では禁止されてる。二人は普通に使ったし、あまりバレたくないの」
Aは男に手をかざし、異能を発動させて敦に吹っ飛ばされた傷を治す。
男は驚いたようにAを見上げた。
「勘違いしないで、あんたの為じゃない。
あんたは警察に受け渡す。」
Aの表情は変わらず無表情だ。
その目が微かに細められる。
「私を狙ったのが運の尽きね」
彼女の光のない冷たい目が二度とするなと言っていた。
男は恐怖に駆られ、引きずった声を出す。
Aは男をもう見向きもせずに二人の元へ近づいた。
「治さなくてよかったのに」
敦は不満そうに男を見た。
「個性使用で怒られるわよ」
Aは敦を窘めるように見た。
龍は相変わらず男を睨んでいた。
「馬鹿な奴だ」
「はいはい」
Aは龍の頭を片手で掴み、前を向かせる。
どっかの誰かが通報してくれたらしく、パトカーの音が聞こえた。
一方女子は安堵の溜息をつき、恐怖に震えている男を見た。
「凄かったねぇ」
「姫を守る騎士二人って感じー」
Aに手を出すものなら敦と龍が百倍で返す。
そんな関係が自然と出来ている三人だった。
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書いていてかなりグダグダになってしまった気がします。申し訳ないです。
道を歩いててふと浮んだものでした。
これからも「新双黒の担当医」をよろしくお願いします。
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桜(プロフ) - 続きが速く読みたいです。 (2020年8月21日 16時) (
レス) id: f12f1a44ac (このIDを非表示/違反報告)
Ainyami(プロフ) - 鶴来 アリスさん» コメントありがとうございます。私も少ないかなぁ、なんて思いつつ書いてしまったので申し訳ないです。必要だったら書き換えます。どのくらいか、コメントして頂けると助かります。失礼しました。 (2019年10月30日 6時) (レス) id: af6958aa41 (このIDを非表示/違反報告)
鶴来 アリス(プロフ) - すみません、夢主って前世は成人してたんですよね？だとしたら預けてたお金2000万じゃ少ない気が…。いや私も相場が分からないのでどれくらいとか言えないんですけど…。。。 (2019年10月29日 15時) (レス) id: aa3614dbb5 (このIDを非表示/違反報告)
Ainyami(プロフ) - ヘルプからお問い合わせにいってもらって、アップロードについてから出来ると思います。試してみてください。描いてもらったので、できれば見たいという私の想いがあるのでお願いします。 (2019年8月20日 14時) (レス) id: c6187a3341 (このIDを非表示/違反報告)
酸素無駄遣い装置 - Ainyamiさん» すみません、イラストは出来上がっているのですが、イラログに投稿できなくて……URL化出来ないんです。ログインしないとこれ以上は投稿できないらしいです。すみません。 (2019年8月20日 12時) (レス) id: 8cc010c4ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ainyami | 作成日時：2019年5月13日 20時
