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「…美味しい!」
『夏油君の口に合うなら良かったよ』
止まらず進む箸を見て、彼女が小さく笑みを零す。
これは美味しい。
結局あの後2人で買い物に出かけ、今は彼女の手料理を馳走になっていた。
熟れた手つきで次々と準備を進めていた彼女は、相当努力したのだろうか。
美味しいと口に出せば、嬉しそうに礼を言われる。
引き攣った口元と紅潮した頬を見れば、照れ隠しだという事が容易に分かった。
「……ん?」
もじもじと何か言いたげに度々視線を寄越してくる。
どうかしたのかと問いかければ、びくりと肩を揺らした彼女がこちらを不安げに見つめてきた。
『…絶対五条君には言わないって約束してくれる?』
どうして突然悟の話題になるのだろう。
少し考えたところで、頭の中から彼女が普段怯えたような、げっそりとした顔で生活している事を思い出した。
分かったと返事をすれば、安心したようにほっと息をつく。
少しの間の後、顔を上げた彼女は口を開いて言葉を紡ぎ始めた。
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花央(プロフ) - la19さん» ありがとうございます…!読みにくくなっていないか心配だったのでそう言っていただけると安心します…ありがとうございます! (2021年3月16日 9時) (レス) id: 2b70089d86 (このIDを非表示/違反報告)
la19(プロフ) - とても読みやすくて面白いです!お気に入りと作者登録させて頂きました(^^)更新楽しみにしてます! (2021年3月16日 8時) (レス) id: facfd92d2d (このIDを非表示/違反報告)
花央(プロフ) - はぁぶ。さん» わー!ありがとうございます…!更新頑張ります! (2021年2月21日 19時) (レス) id: 2b70089d86 (このIDを非表示/違反報告)
はぁぶ。 - (#^.^#)<(読んでいて、とても楽しいです!頑張ってください!) (2021年2月21日 19時) (レス) id: 07f592de9f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花央 | 作成日時:2021年2月21日 16時