sugar & bitter

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夏休み初日。


期末テストも無事に終えて、俺と山田、知念は早速いくつかの大学見学に行くことにした。



「…うっわ〜〜〜！！！大学ってでっけ〜〜〜〜！！！！！！」


早速1つ目の大学に足を踏み入れると、そこには見たこともない景色が広がっていた。


大きくて綺麗な建物がいくつも並んでいて、広い芝生にはベンチが置いてある。


ちらほら歩いているのは学生だろうか、どの人もすごく大人っぽくてたった数年でこんなにも変わるものかと疑った。



「え〜と、この大学には主に社会学部、文学部、栄養学部、理工学部があるらしいな」


「けっこう専門的なことも多く学べるみたいね」


1人テンションが上がる俺に反して、山田と知念はパンフレットと睨めっこしていた。



「大ちゃんはどの学部が気になる？俺と知念は社会学部見てみようかなって思うんだけど」


「ええっ、全然考えてなかった…どうしよう…」


社会は経済とか政治？ん〜興味ない！


文学は古典とか英語とか？？ムリムリ！


理工にいたってはさっぱり分からん！


残るのは栄養か……


…あのケーキ屋さんに、少なからず通ずるものは学べるのかもしれない。


こんな時まであのケーキ屋さんが浮かぶなんて、俺って意外と未練たらしい…



「とりあえず、栄養学部見ようかな…」


「え〜意外！じゃあ、別行動でも良い？今社会学部が見学者向けの特別講義やってるみたいで見に行きたいんだよね」


「あっ分かった！じゃあここら辺集合で！」


「うん！終わったら連絡する！」


そう言って山田と知念は、またパンフレットと睨めっこしながら社会学部棟へ向かって行った。

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