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あの後、いのちゃん(呼び慣れない…)に栄養学部棟まで案内してもらった。
「うちの学校ってね、本当に専門的なことがたくさん学べるの。栄養学部でも、さらにそこから色々分野に分かれてんの。
例えば給食の献立を考えたりする栄養士さんとか、実際に料理する調理師さんとか、ね」
「へ〜〜すごい!」
「…大ちゃんは調理に興味あるんじゃないの?」
「ふぇっ?!な、なんで?」
「んー?なんとなく?」
ふふってしたり顔で笑ういのちゃんは、たった1歳差なのに大人の余裕みたいなものを感じた。
「…いのちゃんのケーキ屋さん行ってから、スイーツ1つであんなに人を感動させることができるってすごいなって思った。」
ショーケースにキラキラ並んでいた色とりどりのケーキ。
どれにしようかな〜なんて悩む時間も楽しくて。
1つ1つ、パティシエさんが考えて丁寧に作ったのがすごく伝わる味とか、一切の妥協も許さないような見た目とか、
すごく衝撃を受けたんだ。
「それ、店長が聞いたらすげー喜ぶよ!」
俺もシュガビのケーキ大好きなんだ〜って嬉しそうに笑ういのちゃん。
それを見て俺も思わず微笑んだら、いのちゃんがびっくりしたような顔をしたのが気になったけど。
「…俺、料理も全然やったことないし向いてるか分からないけど、パティシエって夢を持ってもいいかなぁ…?」
会うのは2回目、しかも前回は店員と客という関係性でいきなりこんな相談重いかもしれないけど、
いのちゃんには何となく話したいと思ったんだ。
「素敵だよ。夢はいくつあっても足りないし。向いてる向いてないじゃなくて、大ちゃんが何をしたいかが大切なんだから。
なんか、大ちゃんの人生をうちのケーキが変えたなんてバイトの俺まで鼻が高いなぁ」
そう言うといのちゃんは鼻に人差し指を当ててふふーって笑った。
何だよそれって、また俺もつられて笑った。
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名無し - 更新待ってます^_^ (2019年6月9日 0時) (レス) id: 71ea7d0ed2 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - なっつんさん» なっつんさんありがとうございます!前回のも読んでくださってるんですね!嬉しいです(^^) (2019年4月11日 21時) (レス) id: 24ff9466d8 (このIDを非表示/違反報告)
なっつん(プロフ) - 前回の学パロほんとうに大好きです!いまでも読んでます!ありがとうございます!! (2019年4月10日 13時) (レス) id: 4ea7c8b57a (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2019年4月8日 17時