Amelia. *cs

10 ページ10

ニックンside




「ところでAちゃん明日は休み？」




「お休みですよ〜」





「僕らも休みなんだ、もう一軒一緒にどうかな？」





「えええ、是非行きたいです！私なんかがご一緒していいんですか？」





「もちろんだよ！遅い時間に連れ回すことになっちゃうけど…」





「そこはお気になさらず笑」






明日は休みだというAちゃんを、このあとチャンソンと行こうと思っていたお店にダメ元で誘ってみると、彼女はびっくりしながらも嬉しそうに承諾をしてくれる。




はじめに感じた彼女の隙のない雰囲気は未だに掴み所がないのは変わらないけれど、

お酒のおかげかこの数時間で少し砕けたものになっていた。




ふふ、これは後日チャンソンにお礼してもらうレベルの案件ですね笑




僕ってば可愛い弟のために頑張っちゃってるな〜〜笑








Aちゃんが承諾してくれたことによって

目に見えてウキウキしながら彼女と話しているチャンソンを横目に

次に行くお店に電話をしていると、少し心配そうに口を開くmくん。





「…Aさん、今日のお加減は…」




「やだmくん、いつも通り絶好調よ？」




「mくん心配しなくてもAちゃんに無理はさせないよ？笑」






電話口に20分後に3人で行くねとだけ残して心配そうな顔のmくんに答えると、

彼はフゥ…と軽く息を吐き出した。





「いえ…ニックンさん、チャンソンくんご健闘を祈ります…」




「えー、なになに、mくん変なの〜笑」




「何それ、大袈裟だな〜笑」





首を傾げながらよくわからないことを言うmくんにケラケラと笑うAちゃん。




この時は僕もチャンソンも、彼女と一緒になって笑っていたけれど。




このよくわからないmくんの意味深な言葉の真意を僕たちが知るのはまた数時間先のことであった。

11→←9

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す