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主人公side
いかん、そうじゃない…!!
思わぬラッキーなハプニングに意識を持っていかれそうになるものの、
なんとか正気を取り戻してチャンソンくんにスウェットを投げつける。
「とりあえずこれ着てください!!」
「えーー、着なきゃだめ?」
「この際どっちかだけでもいいから早く着て!!」
これ以上こんな肉体美見せられたらたまったもんじゃない…
最早敬語を使うのも忘れて必死になっていると、
渋々といった感じでズボンを履いてくれるチャンソンくん。
酔っ払い相手に真面目になろうとした私がバカだった…
どっちかだけでいいって言っちゃったのは私だけどさあ…
まさかの下だけですか…
もういいや、この際だからあなたのその素敵な腹筋を
しっかり目に焼き付けさせてもらおう。
そんな私の邪心を他所に、ちゃんとズボン履いたよ!えらい?なんて言ってニコニコしているチャンソンくん。
「あーー、はい、えらいです」
「でしょ?」
褒めると心底嬉しそうに笑顔を見せるチャンソンくん。
くそ〜、かわいい…
自覚なし酔っ払いイケメンめ…タチが悪いな…
家に帰ってきて気が緩んだせいで、
今までのお酒の皺寄せがどっと押し寄せてくる。
だめだ、つい思考が変な方向に飛んでしまう…
こんな事になるならあんなに飲まなきゃよかったかも…
そんな事を思って頭を悩ませながらチャンソンくんの方をちらりと見ると、
いつの間にか彼はソファーで横になって意識を手放そうとしている。
わ!!ここで寝られたら困る!!
日中は暖かいとはいえ、もう夜は冷え込む季節だ。
こんなところで寝られて風邪でもひかれたらたまったもんじゃない。
「チャンソンくんそんなところで寝たら風邪ひきますよ、せめてベッドで寝てください」
「うーーん、わかった…」
眠そうな目を擦っているチャンソンくんをなんとか寝室に運び込み、ようやく一息つく。
なんだかすごい1日だったな…
どっと疲れてしまった…
私もシャワー浴びて寝よ…
疲労感満載の私は、この日を境に非日常だらけの人生が始まるなんて微塵も考えていなかった。
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麻樹子(プロフ) - 他も読みたいのでパスワード教えてください (2022年1月29日 17時) (レス) id: 680a9bd736 (このIDを非表示/違反報告)
三篠(プロフ) - あやたかさん» コメントありがとうございます(;_;) チャンソンくん、かっこよさとかわいさ兼ね備えた最強くんですよね… 仕事が繁忙期で最近更新できてないのですが完結まで頑張りますので、これからもよろしくお願いします! (2021年12月24日 22時) (レス) id: 01d54e2d50 (このIDを非表示/違反報告)
あやたか - めっちゃいいお話です!!やっぱりチャンソンかっこいいし、可愛いですよね……!! (2021年12月23日 7時) (レス) id: da5fb91e76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:三篠 | 作成日時:2021年9月15日 15時