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主人公side
「今日はありがとうございました、それに送っていただいてすみません…」
「僕が送りたかったんだよ〜、また一緒に飲もうね〜」
「はい、また是非。気をつけて帰ってくださいね」
「ありがとう〜」
家の前まで送ってもらった私は酔っ払って間延びした口調で話しているチャンソンくんにお礼を告げ、タクシーを降りる。
タクシーでも揺れてたけど…まあ帰るだけだし大丈夫でしょう…
そんな事を思って扉の閉まったタクシーが出発するのをしばらく待っていると、
一向に進まないタクシーの運転席から少し怒り口調の運転手が顔を覗かせた。
「ちょっとお姉ちゃん!このお兄ちゃんの家知らないのか??住所言えないみたいで参ってるんだよ!」
「えっ…」
そんな事を言われ焦ってタクシーの中を覗くと、
チャンソンくんは後部座席に倒れ込んでヘロヘロになっていた。
うわあ、気が緩んで潰れちゃったパターンか…
「あ、あのすみません、ここでこの人も降ります!」
「まったく…頼むよ!」
不機嫌なタクシーの運転手に少し色をつけて料金を払い、
なんとかチャンソンくんをタクシーから降ろして声をかける。
「チャンソンくん、歩ける?少しだけ」
「うん〜歩けるよ〜」
足元のおぼつかないチャンソンくんを支えながら家の中に入ったはいいものの、これいいのかな〜…
でもこのままの状態で追い出すわけにもいかないし…
そんな事を考えながらリビングに行くと、
先にリビングに行っていたチャンソンくんが
Tシャツを脱ごうとしている姿が目に飛び込んできた。
「えっ、ちょっと!」
「ん〜」
「チャンソンくん、服は脱がないでください!」
「え〜、」
ここを完璧に家だと思っているのだろうか、
Tシャツもジーンズも脱いでパンイチ姿になってしまうチャンソンくん。
えーー、じゃないわよ…
目のやり場に困るんですけど?!
そんな事を思いながらも私の目線はチャンソンくんの引き締まった身体に向いてしまう。
これぞラッキースケベってやつですか…
チャンソンくんの肉体美がこんな至近距離で見れるなんて、本当に私は今日が命日なのかもしれない…
今のうちにしっかり拝んでおこう…
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麻樹子(プロフ) - 他も読みたいのでパスワード教えてください (2022年1月29日 17時) (レス) id: 680a9bd736 (このIDを非表示/違反報告)
三篠(プロフ) - あやたかさん» コメントありがとうございます(;_;) チャンソンくん、かっこよさとかわいさ兼ね備えた最強くんですよね… 仕事が繁忙期で最近更新できてないのですが完結まで頑張りますので、これからもよろしくお願いします! (2021年12月24日 22時) (レス) id: 01d54e2d50 (このIDを非表示/違反報告)
あやたか - めっちゃいいお話です!!やっぱりチャンソンかっこいいし、可愛いですよね……!! (2021年12月23日 7時) (レス) id: da5fb91e76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:三篠 | 作成日時:2021年9月15日 15時