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「どないしたん?」

「ハッ!す、すみません、北さんの顔が良すぎて脳みそがキャパオーバーになってました!」

私は慌てて誤魔化し、笑顔を取り繕った。
まあ、この違和感の正体はすぐに分かるだろう。根拠はないがなぜかそんな気がしたので、今はあまり深く考えないようにする。

「ならええけど……テスト勉強頑張りすぎて体調崩さへんようにな。あと侑はもっとやれ」

「ヒッ!お、俺は大丈夫です!」

宮はビクッと肩を震わせる。北さんは言葉は少ないのに圧がすごいから、萎縮してしまうのも無理はない。『ほんまに大丈夫なんやろうな?』とでも言いたげな目で宮を見たあと、北さんは椅子から立ち上がった。

「俺はそろそろ行くわ」

「はい、ありがとうございました!」

「お疲れ様です……」

なぜかげっそりしている宮と一緒に北さんの背中を見送ったあと、完全に足音が聞こえなくなったのを確認してから、私は机に突っ伏した。宮が怪訝そうにこちらを見る。

「どないしたん」

「いや……推しに勉強教えてもらうとかどんな神イベントだよと思って……てか北さん、顔が良くて運動できて背が高くて頭も良いとか、地球の生命体の中で最もかっこいい生き物じゃない……?」

「あーはいはい!そうですね!」

なぜか不機嫌そうな宮が投げやりにそう言った。

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作者名:豆腐ハンバーグ | 作成日時:2020年4月11日 0時

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