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「まぁいいや、今日はここでお開きでもしようぜ」

私から時計へ移動する視線に緊張が解れたかの様に脱力し時計を確認すると既に短針が6を過ぎていた、浦田君が言い出すと皆賛同し各自に荷物をまとめ腰を浮かせた。

「坂田、見送り行ってきいや、皆今日ありがとう、また遊ぼな」

坂田に指示をすると素直に頷き皆の後を着いていく
三人は私に「こちらこそ」とか「おー」と声を掛けてくれてから玄関へ向かって行った。

リビングから姿が見えなくなると私は先程までしていたゲームやもう氷は既に溶けきったグラスを片付け始める事にした。

坂田は片付けるのがあまり得意では無いからこういう時は大抵私が片付ける、我ながら健気だなぁ、なんて。

坂田がリビングに戻って来る頃にはコントローラー等は片付いていた。

「毎回ありがとうなぁ」
そう言って片付ける度にお礼を言われながら頭を撫でられるもんだから自主的に坂田の片付けをしてしまうのだ、優しい声色に相まった手つきで撫でられれば自然と頬が緩んでしまう、それは相手が坂田だから、というのも立派な一つの理由になるだろう。

そんな幸せな時間が終わったのは一つのインターホンの音であった。

宅配便だろうか、と顔を見合わせて一応印鑑を持ちながら恐る恐る出る後坂田の後ろで私は相手を覗き込んだ。

「はーい…て、どうしたん」

ドアを開ける坂田に続き相手を覗き込むと見た目から察するに坂田の彼女、であった。

「坂田君に会いたかったの…でも、ねぇ何で他の女の子が居るの? その子…幼なじみだよね…? 何にも無いんじゃ無かったの…?」

完全に疑惑の目を向けながらあくまで落ち着いた声で尋ねて来る彼女、そりゃ疑うのも無理がない、申し訳ない事をしたな。

坂田は決まってこういう時反抗の言葉をぶつける、案の定今回も言おうとした所を制止し私は言葉を紡ぐ。

「すみません、疑われる様な事をした訳では無いですがそちらから見れば完全に疑わしいですよね、さっきまで坂田の家で何人か友達を呼んで遊んでいてたまたま私が最後まで残っていただけなんです、そろそろ帰ろうと思っていた所なのでごゆっくりどうぞ、これからもコイツをよろしく頼みますね」

一息で言い切りそのまま荷物を持って帰ることにした、途中坂田の横を通る時私は耳元で「貸し一つ」と小さな声で呟いておいた、何か美味しい物でも奢ってもらおう。

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もぶ汰(プロフ) - シュークリームさん» ひぇ…有難う御座います…! 励みになります…! あの無邪気な坂田さんがどす黒い独占欲を持っていたら素敵だなという気持ちで書かさせて頂きました() そう言って頂けて凄く嬉しいです! 有難う御座います! (2018年12月2日 22時) (レス) id: c1850b058f (このIDを非表示/違反報告)
シュークリーム - このお話凄い好きです!!更新頑張ってください!!最後坂田さんがちょっとヤンデレぽくなってるの好きです!! (2018年12月2日 21時) (レス) id: 69000e4dbc (このIDを非表示/違反報告)
もぶ汰(プロフ) - Mikaduk30632008さん» わわ、有難う御座います! 励みになります、頑張ります…! (2018年11月29日 21時) (レス) id: c1850b058f (このIDを非表示/違反報告)
Mikaduk30632008(プロフ) - お話、めっちゃ好きです。更新、頑張って下さい(*`・ω・)ゞ (2018年11月29日 19時) (レス) id: 7efe66e514 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もぶ汰 | 作成日時:2018年7月31日 6時

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