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「きっしょくわる! 俺の前で俺の事忘れてそんな事せんといてくれます?! 坂田何両手広げてるん? 俺に抱きついて欲しいって事か?! お?」

そんな妙な雰囲気を壊す様な劈く程の声量で突っ込むセンラ君は私に向かって広げている両手に向かって飛び込んだ、勿論坂田は丸で子犬のように吠えてセンラ君を突き飛ばした、そう、突き飛ばしたのだ、ほっそりとした体型のセンラ君はいとも簡単に飛んで行き机で腰を打ったみたいだ、痛そう。

「授業始めるからはよ席着けよー」

だるそうに欠伸をした先生が教室に入って来たタイミングはまさに見計らったかのようだった、センラ君は手をひらひらと私達に振った後に自分の席へと向かった、センラ君が席に着いたと同時にチャイムは鳴った、たまたまなんだろうけど、センラ君の驚いた様子はなく当たり前の様な表情を見ると見計らったのかと錯覚を覚える、凄いよなセンラ君って

「センラの事好きなん?」

ふと声のした方向を見ると坂田が機嫌が悪そうに口を歪めながら尋ねてくる、何故そう思ったのか分からないけど私は今目を前に居るお前が好きなんだよ!と叫びたい気持ちをこらえて「ちゃうわ、何でやねん」と答えた。

「俺とセンラどっちの方が好き?」

その質問を投げかけられれば椅子から転げ落ちそうになるのを耐えて坂田の方を見つめた、坂田の顔は至って真剣だった、何を考えているんだコイツは、そんなの坂田に決まってるじゃないか、でもそんな事を言えないのは私が素直じゃ無いからで、いや 言ったところで何になるんだ、と勝手に自分の中で言い訳を作る、仕様が無いじゃないか、そんな簡単に言えていたら今頃もしかしたら坂田と付き合えていたのだから。

「坂田先生は後ろに居らんぞー」

やけに語尾を伸ばしてやる気の無さそうな声にいつもはちゃんと教える気はあるのかと少しの嫌悪感さえ抱いていたのだがこの時だけはこの先生に感謝であった、いい先生なのか、とまで考える私は相当ちょろいのか、坂田は不満気な表情を残しながらも素直に前を向き直す、最近様子がおかしいよなぁと思いながら授業を受ける事に専念しようと頭を一人で振って邪念を吹き飛ばす事にした、ずっと坂田の事を考えるなんて流石にしんどいじゃないか、なんて思うけれど結局無意識のうちに考えてしまっていて、我ながら重症だよなぁ、と頭の片隅でそんな事を思っていた。

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もぶ汰(プロフ) - シュークリームさん» ひぇ…有難う御座います…! 励みになります…! あの無邪気な坂田さんがどす黒い独占欲を持っていたら素敵だなという気持ちで書かさせて頂きました() そう言って頂けて凄く嬉しいです! 有難う御座います! (2018年12月2日 22時) (レス) id: c1850b058f (このIDを非表示/違反報告)
シュークリーム - このお話凄い好きです!!更新頑張ってください!!最後坂田さんがちょっとヤンデレぽくなってるの好きです!! (2018年12月2日 21時) (レス) id: 69000e4dbc (このIDを非表示/違反報告)
もぶ汰(プロフ) - Mikaduk30632008さん» わわ、有難う御座います! 励みになります、頑張ります…! (2018年11月29日 21時) (レス) id: c1850b058f (このIDを非表示/違反報告)
Mikaduk30632008(プロフ) - お話、めっちゃ好きです。更新、頑張って下さい(*`・ω・)ゞ (2018年11月29日 19時) (レス) id: 7efe66e514 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もぶ汰 | 作成日時:2018年7月31日 6時

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