気持ち20% ページ21
「お、坂田どうしたんや急に乗り気やん」
「誰にでもあるやろ? 気変わったんや んで、Aと付き合ってどれだけ続くかって賭けでええんか?」
思わず声を掛けてしまった、Aの、しかも内容も内容だから逆に声を掛けない訳にはいかなかった。
「せやで! 幾ら賭けやからって言うてもAちゃんと付き合えるとか割と幸せやない? あんな美人さんと付き合えるとかええよなぁ」
「え、俺割とAちゃんの事好きやから俺行きたい!」
大きな笑い声を上げながら話す奴達の声は俺には汚く聞こえた、勿論コイツ達は純粋に楽しんでるだけなのだろう、それでも俺にとってはその事が凄く嫌に感じた、それが何故嫌なのかも自分で分かって無かったけど、それでも嫌悪感だけが俺の中を支配した。
「俺がする」
気付けばそんな事を口走っていた、他の奴達は勿論、自分でも今の発言に目を丸くしていた。
「何や坂田、Aちゃんにしてくれるん?」
「任せといてや!」
口走った事に後悔するのはもう遅くて、トントン拍子で物事が進んでいった。
他の人に先を越されるよりはマシやったかな、それでも、長年想い続けてて言えへんかったのに名乗り出てもうてちゃんと出来るんかな、なんて感情が一気に押し寄せて来て複雑な気持ちになる。
「んじゃ俺は一ヶ月に賭けるわ!」
その言葉から次々と他の奴は期間を言っていった。
ぐるぐると複雑な気持ちが頭の中を支配していく中で、こんな便乗した形だけど、それでも告白をする機会が出来たのなら便乗して良かったのかも、とポジティブに考える事にした、それじゃないと不安が押し寄せて来て告白も出来そうにないから。
「じゃあ帰るわ、また明日な」
もうAには追い付かんやろうなぁ、とぼんやりと考えながらうらさんのクラスへ行き四人と帰った、Aの居ない帰り道は少し味気なかった。
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もぶ汰(プロフ) - シュークリームさん» ひぇ…有難う御座います…! 励みになります…! あの無邪気な坂田さんがどす黒い独占欲を持っていたら素敵だなという気持ちで書かさせて頂きました() そう言って頂けて凄く嬉しいです! 有難う御座います! (2018年12月2日 22時) (レス) id: c1850b058f (このIDを非表示/違反報告)
シュークリーム - このお話凄い好きです!!更新頑張ってください!!最後坂田さんがちょっとヤンデレぽくなってるの好きです!! (2018年12月2日 21時) (レス) id: 69000e4dbc (このIDを非表示/違反報告)
もぶ汰(プロフ) - Mikaduk30632008さん» わわ、有難う御座います! 励みになります、頑張ります…! (2018年11月29日 21時) (レス) id: c1850b058f (このIDを非表示/違反報告)
Mikaduk30632008(プロフ) - お話、めっちゃ好きです。更新、頑張って下さい(*`・ω・)ゞ (2018年11月29日 19時) (レス) id: 7efe66e514 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もぶ汰 | 作成日時:2018年7月31日 6時