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「んで、ふふ 今日は何があったんや?」

未だに涙ぐみながら笑う彼女に馬鹿にされている気がして俺は更に眉を顰める。

「別に、何かAと話してたいな思って」

あながち間違ってはないがどうしても変な伝え方というか、何というか 自分で言ったものの伝えた後に少し照れくささを感じてしまう。

こんな事を言ってもAの表情は変わらないから気持ちが読めない、元から俺とは違い表情に少し乏しい傾向がある彼女の気持ちは長年の付き合いから大抵の事は分かるけれど、こういう事はよく分からないのだ、ずっと電話を繋いでいたいと思ったのもセンラと電話をしていたと分かり、俺と電話を切った後にまた他の人と電話するんかな、とか考えたら少し自分の中のどこかでつっかえるものがある感覚があった。

他の人と一緒は嫌、俺を見て、俺だけを特別扱いしてや

なんて黒いドロドロとした独占欲を呑み込む、そんな気持ちを抱えてる時に誘われれば嬉しいに決まっていて、気付けば体はAを求めていて一秒でも早く会いたくて、上手く言えないけど、そんな気持ちに支配され、走っていた。

それ程までに俺は彼女に惚れ込んでしまっているのだ、でも告白なんてする勇気も無く、Aに好きな人が居ると分かった今、この感情を本人に伝えられる程俺の心は強くは無かった、そら誰だって負け確のゲームを進んでやろうとは思わんやろ

「情けないなぁ…」

「何が?」

不思議そうに俺の顔を覗き込んで来たAに愛おしさを感じ抱き締める、すると案の定彼女は戸惑いつつも緩く抱き締め返してくれた

それは幼なじみだからこそ気軽に出来る事であって 俺の事が好きだから、だなんて素敵な理由で抱き締め返してくれる訳では無いとは分かっていても拒絶されていない事が嬉しかった、まだ抱き締めても良いんや。


幼なじみのいう関係を盾にして自然を装ってスキンシップを取る俺はなんて狡いのだろう。

このまま他の人じゃなくて俺にその恋情を向けてくれたらええのに、なんて事を考えながら抱き締める力を強めた。

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もぶ汰(プロフ) - シュークリームさん» ひぇ…有難う御座います…! 励みになります…! あの無邪気な坂田さんがどす黒い独占欲を持っていたら素敵だなという気持ちで書かさせて頂きました() そう言って頂けて凄く嬉しいです! 有難う御座います! (2018年12月2日 22時) (レス) id: c1850b058f (このIDを非表示/違反報告)
シュークリーム - このお話凄い好きです!!更新頑張ってください!!最後坂田さんがちょっとヤンデレぽくなってるの好きです!! (2018年12月2日 21時) (レス) id: 69000e4dbc (このIDを非表示/違反報告)
もぶ汰(プロフ) - Mikaduk30632008さん» わわ、有難う御座います! 励みになります、頑張ります…! (2018年11月29日 21時) (レス) id: c1850b058f (このIDを非表示/違反報告)
Mikaduk30632008(プロフ) - お話、めっちゃ好きです。更新、頑張って下さい(*`・ω・)ゞ (2018年11月29日 19時) (レス) id: 7efe66e514 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もぶ汰 | 作成日時:2018年7月31日 6時

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