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11:ヒヤシンス ページ12




「そんでA理数だけはトップだったよな」

「ちょっと…理数だけはよけい…」


ああ、ダメだ酔いがまわってくる。

私アルコール強いはずなのに。そういえば成人式の後の飲み会もこうなってたなぁ、


そろそろお酒はやめておこうかな。だなんて考えていた時、降谷さんが隣に腰掛けてきた。

当然安室透に夢中な友人たちもこちらに集まるわけで、一気に大所帯になる。


甲高い友人たちの声が頭に響く。
猫被りすぎだってみんな…!

意識が虚ろ虚ろになっていると、大和くんが「大丈夫か?」と心配そうに顔を覗き込む。


そうだ、成人式の後もこうやって…


それからの記憶は、所々抜け落ちていた。



*



「ん…?」


ぱちりと目を開くと、テンプレのように見覚えのない天井が目に入る。

のそりと起き上がると、頭に猛烈な痛みが襲い掛かる。

何処だ此処…てかヤバい吐きそう。


取り敢えず服装と周りを見た感じ間違いがあった訳ではなさそうだし、拳銃を入れてある二重底のバッグもすぐ側にある。

バッグを持ち扉へと向かい、耳を澄ませた。


扉の向こうから聞こえてくる尋常じゃないタイピングの音は、聞き覚えのありすぎるもので。

思わずバッグを手放し、勢いよく扉を開けるとそこには赤井秀一のように濃いクマをつくった上司が居て、安心して床にへたり込む。


「やっぱ降谷さんか〜!」

「やっぱって何だよ。ていうかお前人前で酔いやがって全く僕がそばに居たから良かったものの──」

「取り敢えずマシンガン説教はちょっとやめてください頭に響く!!」


要約するとよくそれで公安が務まるなってことですよね!もうわかりましたから!!

ガンガンと鳴る頭を抑えているとすっと水と薬を手渡される。


「今だけ降谷さんが神様に見える…」


そう言うと降谷さんは眉をひそめる。

え、今褒めたつもりなんですけど。ちょっと誰かこのハンサムゴリラのトリセツ持ってきて。

何に対して不機嫌になっているのかがわからなくて頭に疑問符を浮かべていると、小さく「零」と口にした。


「はい?」

「だから、お前が公安に来た時降谷さん呼びしろっつったけどやっぱ零で良いって言ってんだよ」

「いやそこまでは言ってないですよね?!」


なんだなんだ急に。

私が公安に来た時は『その名前で呼ぶな』とかあからさまに低い声を出してたのに。


「じゃあ、私のこともAって呼んでくださいね、零さん」

「さん…いやまぁ仕事だからそうか」

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壟薇 - 続き楽しみにしてます!!!! (2019年9月1日 3時) (レス) id: ba5f7bf38b (このIDを非表示/違反報告)
haruno(プロフ) - 明里香さん» ご報告ありがとうございます…!すぐに修正させていただきます! (2019年7月28日 0時) (レス) id: ca8568045c (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 11話に名前変換出来ていない箇所がありました。 (2019年7月28日 0時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
haruno(プロフ) - ゆりんさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けて光栄です…!今後も楽しんで頂けるよう頑張りますね! (2019年7月20日 19時) (レス) id: ca8568045c (このIDを非表示/違反報告)
ゆりん - 面白いです!更新頑張ってください!! (2019年7月20日 13時) (レス) id: aa34414ff5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:haruno | 作者ホームページ:   
作成日時:2019年7月10日 1時

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